台風「マエミー」パネル討論の市民参加を呼びかける長濱所長(右)ら
=県宮古事務所
25日「マエミー」パネル討論 台風14号から20年
2003年9月に宮古島地方に大きな被害を与えた台風14号(マエミー)から20年にあたり、「過去の災害から学ぶ」と題したパネルディスカッション(県、市など共催)が25日午後2時から市未来創造センター多目的ホールで行われる。18日会見した宮古事務所の長濱為一所長らが「パネラーには、それぞれの立場で語ってもらう。多くの人に参加してほしい」と来場を呼びかけた。
当初は講演会とパネルディスカッションが予定されていたが、講演会は取りやめとなりパネルディスカッションだけという形の開催となる。
当日は長濱所長がコーディネーターとなり、当時県宮古支庁総務・観光振興課長として実務的な取りまとめをした元宮古島市副市長の長濱政治さん、現場で対応した市消防本部次長兼消防署長の古謝博由さん、宮古テレビ報道部長の奥濱真一郎さん、宮古島地方気象台元次長の棚原聡さんがパネリストを務める。
長濱所長は「4人の方にはそれぞれの立場で振り返ってもらい、このような台風が来たらどうするのかなどの教訓を語っていただく。(参加した市民で)実際体験された方からは質問だけでなく、当時の話も聞きたい」と話した。
棚原さんは「当時被害が出たのは雨戸がないおしゃれな家が多かった。20年がたち、海岸線にホテルやきれいなペンション、外見重視の家が増え始めていることに危惧している」と語った。
台風14号は03年9月10日から11日にかけて宮古島地方に襲来した。最低気圧は912、最大瞬間風速は74・1㍍を記録した。県が取りまとめた農林水産業施設や農・畜産など被害額は13億円余に上った。