12団体が多彩な演技 クイチャーで会場熱気
クイチャーフェスティバル2023(同実行委員会主催、市および市教育委員会共催)が4日、JTAドーム宮古島で開催された。伝統と創作の両部に12団体が出場、また宮沢一史さんらスペシャルパフォーマンスで多彩な演目が披露された。最後は出演者と観客が一体となる「漲水のクイチャー」を踊り締めくくった。
「ずぅ!宮古ぬ声合(くいちゃー)踊(ぶどぅ)らでぃ躍(ぶどぅ)らだ!」がテーマ。
大会長を務める座喜味一幸市長が「先人たちが天災などに負けず雨乞いとして踊ったクイチャーは宮古島の伝統文化であり、国選択無形文化財にも指定されている。子々孫々へ引き継ぎ、親しめるように『大切なものは身近にある』『温故知新』をコンセプトに開催してきた」と話し、「フィナーレの『漲水のクイチャー』を来場したみなさんもぜひ一緒に踊り、宮古島の文化を心ゆくまで堪能してほしい」と呼びかけた。
フェスティバルは平良裕明民謡研究所の三線演奏で幕開け。宮古各地に伝わる伝統のクイチャーは順に、宮国民俗芸能保存会▽荷川取クイチャー保存会▽宮古民謡協会▽漲水クイチャー保存会▽下地クイチャー保存会▽比嘉民俗芸能保存会―の6団体がそれぞれ披露。また、平良第一小学校も伝統文化の校歌遊戯を踊った。
創作部門では▽新羅withぶどぅれサンガ▽Getonup▽宮古島創作芸能団んきゃーんじゅく▽Saoridanceschoolジュニア、一般▽burningPassion、TEAMBP―が個性豊かな創作クイチャーを踊った。
ゲストとしてバイオリニストの益子侑さんが琉球太鼓とともに「みるく世ぬ声合(クイチャー)」を披露し伝統と創作の見事な融合を見せ、宮沢一史さんが「島唄」を熱唱するなど豪華出演者に会場にいた出身者、移住者、観光客は聞き入った。最後は漲水クイチャーで会場が一体となった。
宮古島に移住してきたミュージシャンの江川ゲンタさんは「昨年も来たが、倍ほどの動員だと思う。島の伝統文化をおじさんたちが力強く踊る姿には思わずうるっときた。宮古の魅力を再発見した」と話した。