手刈りでサトウキビを収穫する宮古製糖の職員たち
=伊良部仲地
宮古製糖伊良部工場、搬入再開
降雨が続いて製糖操業を一時停止している宮古製糖伊良部工場は19日、原料搬入を1週間ぶりに再開した。残る原料は約5900㌧が見込まれているが、国のサトウキビの売渡し期間が今月31日に迫っており、搬入が間に合わない原料は交付金の対象から除外される恐れがある。期間内に搬入を終えようと宮古地区からハーベスターの応援が入り、伊良部・城辺両工場の職員らが手刈りで収穫に取り組んだ。
今月は長雨のため伊良部工場は3日から一時停止し、10日に再開したが12日には再び止まり、その間の原料搬入は4日間のみだった。今製糖期は1月中旬以降の長雨でハーベスターが稼働できず原料不足がたびたび起こり、同工場はこれまでに計7回一時停止しており、当初の予定より操業終了が大幅に長引いている。過去最も遅い操業終了は5月26日だという。
国の砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律では、甘味資源作物交付金は農林水産省令で定められた期間内に売渡した作物が対象で、サトウキビの売渡し期間は毎年10月1日から翌年5月31日まで。
期間内の原料搬入に向け、19日は伊良部工場と城辺工場、季節工など約60人が下地島などのほ場でサトウキビを収穫した。同工場の山城尚俊工場長は「こうした状況は初めてだが、交付金確保のため多少の雨が降ってもできる限り刈り取っていきたい」と作業を行っていた。
この日は原料431㌧が搬入され、累計は5万5919㌧。20日も入れるほ場ではハーベスター、手刈りで収穫を行う予定。