新総合体育館のイメージパース =提供・宮古島市

100台の地下駐車場 新総合体育館 避難施設兼ね整備へ

 宮古島市(座喜味一幸市長)は1日、市議会全員協議会で、老朽化により建て替える新総合体育館の概要説明を行った。座喜味市長がかねてから国に要望していた通り、避難施設を兼ねた100台の地下駐車場を整備する計画。事業費は81億円を見込んでおり、防衛省の補助金を活用する。地上2階建てでメイン・サブの2コートのほか、フィットネススタジオなどさまざまな施設を整備する。工期は2024年度からの3年間を予定。
 現在の体育館は築40年以上が経過しており、度重なる台風被害による雨漏りなどの問題もある。カママ嶺公園など複数の候補地があったが、昨年開かれた選定委員会で、現在の場所での建て替えを決定。
 座喜味市長は6月、防衛省を訪問し、地下駐車場を兼ねた避難施設整備への支援を要請。政府は24年度予算案に先島地方でのシェルター整備事業を計上する方針を決定し、8月には来島した松野博一官房長官との意見交換も行われた。
 防衛省の補助率は通常3分の2だが、市は地下施設整備には多額の予算がかかるとして、より高率の支援を要請している。地下駐車場には備蓄倉庫か自家発電機を備え、4500人の市民を収容する計画。
 市民の10分の1以下の規模であることに対して市長は、非常時に官公庁職員が最後まで島に残ることで、島外避難の指揮所としての役割を想定していると示している。
 新体育館の敷地面積は1万4305平方㍍で、建築面積は6779平方㍍。延べ床面積は1万5766平方㍍で、内訳は2階建ての地上部分が9467、地下が6298平方㍍。
 メインコートはハンドボールとバスケットボールがそれぞれ2面ずつ取れる規模で、サブはバスケ1面・バレーボール2面。面積はそれぞれ2268、767平方㍍。ほかにトレーニング室や、屋内ランニングコースなどを整備する。
 現体育館を取り壊して建築するため、工事中はJTAドームや上野体育館の活用を想定しているという。

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