省エネ家電買替で4割補助 市議会定例会で上程議案説明
宮古島市議会(上地廣敏議長)の6月定例会が12日開会し、座喜味一幸市長が上程議案23件を説明した。初日は議案に関する質疑が行われ、当局が詳細について答弁。補正予算に5600万円が計上されている省エネ家電買い替え補助事業について、久貝順一企画政策部長が、補助率は4割で上限が12万円であることなどを明らかにした。また、就任後初の議会に臨む嘉数登副市長が「市民の生活向上に向けて全力を尽くしたい」と抱負を語った。
6月定例会には予算案3件を含む15議案と、2022年度の各会計繰越計算などの報告8件の計23件が提案されている。各議案は総務財政・経済工務・文教社会の3常任委員会で審議されるが、この日の本会議では原則として、所属委員会に付託されていない事項に対する質疑が行われた。
一般会計から5600万円を再生可能エネルギー運営事業特別会計に繰り出し、市民がより省エネ性能の高い家電製品に買い替えるための補助金に充てる。久貝部長は同事業について「市民電気料金の負担軽減を図ることが目的。また同時に、市のエネルギー自給率の向上や、脱炭素社会の実現に寄与するものと考えている」と説明。
対象品目はエアコン・テレビ・冷蔵庫・LED照明器具を予定。補助率は40%だが、2万円~12万円の範囲に限られる。実費に換算すると5万円から30万円まで。LED照明などを購入した場合などを、複数の物品を合算して5万円以上になれば補助の対象になる。30万円を超える場合も12万円が上限のほか、あくまで購入費を補助する事業のため、エアコンの設置工事費などは対象外。
詳細な要綱は市議会の議論を通して変更される可能性がある。市は30日の最終本会議で補正予算が可決された場合、速やかに募集を開始したい意向。応募が多く予算上限を超えた場合は、国庫を財源に追加することも想定している。
2度目の提案で選任同意案が可決された嘉数副市長は、この日初めての宮古島市議会に臨んだ。冒頭で「改めて職責の重さに身が引き締まる思い。座喜味市長を補佐し職員と一丸となり、市民の生活と福祉の向上に向けて全力で取り組みたい。市民の皆さまにはどうかご理解とご協力を願いたい」と語った。