温室効果ガス削減へ 14年比で26%減目指す 温暖化対策計画発表
宮古島市エコアイランド推進課は5日、2023~27年度の5年間を対象年度とする「市地球温暖化対策実行計画」を発表した。市の事務・事業から排出される温室効果ガスを、基準年の14年度比で約26%削減することを目指す。20年度までの5カ年計画では、14年度比5%減を目標としていたが、約13%と目標を大きく上回る成果を上げた。今後の5年間でも同様のペースで削減することを目指し、再生可能エネルギーの導入などに取り組む。
国は温室効果ガス削減目標を達成するための枠組みとして「地球温暖化対策の推進に関する法律」を定め、地方公共団体に実行計画の策定を義務付けている。対象は出先機関などを含めて市が行うすべての事務・事業。指定管理者によるものも対象だが、委託事業は含まれない。
法は7種類のガスを対象に定めているが、うち3つは市の業務からの排出が想定されないとして、①二酸化炭素②メタン③一酸化炭素④ハイドロフルオロカーボン―削減に取り組む。④は公用車のカーエアコン使用時に排出される。
気体によって温暖化に寄与する効果が異なるため、量の算出は二酸化炭素に相当する値にそろえた「㌧CO2」を用いるのが一般的。例えばメタンは排出量を25倍、一酸化炭素は298倍にして計算する。
市は基準年に定め14年度、3万8854㌧CO2の温室効果ガスを排出。16~20年度の5年間で5%削減する目標を立てた。21年度の排出量は3万3779㌧CO2となり、約13%の削減を達成した。
これを受け、23年度からの5カ年計画では、毎年度2%ずつ削減すると目標を上方修正。14年度比で26%減の達成を目指す。
具体的な施策としては、▽再生可能エネルギーの積極的導入▽断熱性に優れた材料や設備の導入▽冷房温度27度以上の徹底▽公共施設の緑化推進―を挙げている。廃棄物の減量や再資源化促進にも取り組む。
エコアイランド推進課職員は、本紙の取材に「太陽光発電などのハード面も重要だが、不要な紙を可燃ごみとしてではなく資源ごみにしてリサイクルするなど、一人ひとりの取り組みの積み重ねも重要。目標達成に向けて、職員への浸透と意識高揚を図っていきたい」と述べた。