23年度一般会計予算案の質疑が行われた市議会予算決算委員会 =市議会全員協議会室

23年度一般会計を可決 不法投棄ごみ、撤去本格化

 宮古島市議会3月定例会の予算決算委員会(下地茜委員長)は7日、2023年度一般会計予算案のうち歳出の衛生費、農林水産費、教育費、歳入を審査し、全会一致で可決した。歳入歳出総額は376億9000万円。23日の最終本会議で採決される。歳出のうち衛生費について市当局は、来年度で新たに不法投棄・散乱ごみ監視事業を実施することを明らかにした。事業費として1419万円を計上し、不法投棄・散乱ごみの撤去に本格的に取り組む。環境保全課の与那覇弘樹課長が平良敏夫氏に答弁した。
 説明によると同事業は、ふるさと納税を財源に不法投棄ごみを撤去するもの。与那覇課長は「不法投棄ごみは、かなりあると確認されているが、(総量の)積算は難しい。全部は撤去できないが、1千万円でどれだけ撤去できるかを踏まえ、次年度以降も取り組みたい」と述べた。
 このほか衛生費では、し尿処理施設整備事業で委託料及び工事費で5億4791万円を計上。環境衛生局の下地睦子局長は、実施設計の委託を踏まえ、ことし10月以降に工事に着手し、24年度中の完成を目指す方針を示した。前里光健氏への答弁。
 農林水産業費では、サトウキビ製糖後のトラッシュやバガス、糖蜜などをたい肥化し、畑地に還元する「農地地力増進及び循環型農業実証事業補助金」に2970万円を計上。農林水産部の砂川朗部長は、22年度に久松地区で実施した同事業について、「実証事業を宮古全体に拡大するため、(運搬の)台数を増やしたい。どのような成果があるか、生育状況も把握したい」と説明した。下地信男氏に答弁した。
 新年度一般会計予算の内訳は、歳入は市税など自主財源が99億7867万円で構成比26.5%に対し、地方交付税や国庫・県支出金など依存財源が73・5%。歳出は扶助費など経常的経費が314億413万円で83.3%、普通建設事業費など投資的経費が37億1698万円で9.9%、繰出金などその他経費が25億6887万円で6.8%。
 定例会は8日に本会議が開かれ、22年度一般会計補正予算案などの委員長報告、採決が行われる。

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