市総合教育会議 第3次教育大網を承認
宮古島市(座喜味一幸市長)は2月28日、市役所で宮古島市総合教育会議を開き、2022年度から26年度までの5年間を対象とする第3次宮古島市教育大綱を承認した。市長と教育委員会の連携強化を図り、それぞれの施策をより一体的に推進するためのもので、「郷土の自然と文化に誇りを持ち、心豊かで主体性・創造性・国際性に富む人材の育成と生涯学習の振興」を基本理念として掲げている。市長決済などの手続きを経たうえで、3月中に公表される。
教育大綱とは地方公共団体の教育、学術、文化の振興に関する総合的な施策の大綱。国の「教育振興基本計画」を参考に地域の実情に応じて策定するが、地方公共団体の長が定めるものであるため、市長の方針を織り込むことができる。第2次大綱の対象年度が21年度で終了するため、改定に向け協議した。
市長は会議に先立ち「本大綱は『第3次宮古島市教育ビジョン』と合わせて、宮古島市の教育、芸術および文化の振興に関する総合的な目標と方針を定めるもの。より良い教育環境の充実に向け、忌憚のない意見を願いたい」とあいさつした。
第3次大綱では3つの目標▽学校・家庭・地域が一体となり、ふるさとに誇りを持ち心豊かでたくましい人材の育成▽「確かな学力」を育み未来の担い手として時代に対応できる主体性・創造性・国際性に溢れる人材の育成▽市民の学習ニーズの多様化・高度化に応える生涯学習の実現―に向けた施策を推進する。
幼児・学校教育の重点施策の一つに、幼児期から児童期への子どもの発達や学びの連続性の保障を挙げている。市は県宮古教育事務所と連携し、幼児期末期から小学校入学にわたる「幼小接続カリキュラム」の作成に取り組んでいる。
社会教育の重点施策としては、貴重な天然記念物生息域の保護対策や文化財調査研究などに努め、市民の文化財愛護思想の普及・効用を図るとしている。市は22年度当初予算に八重干瀬活用推進事業で委託料に7553万円、宮古馬保存環境整備事業に1296万円を計上している。
その他、市民のニーズに応じた新たな図書館サービスとして電子図書館の導入などに取り組み、生涯学習や地域の課題解決に役立つ「くらしの中の図書館」実現を図るとしている。