3年ぶりワイド―マラソン 512人力走
第33回宮古島100㌔ワイド―マラソン(主催・市など)が22日、3年ぶりに開催された。100㌔の部に359人、50㌔の部に153人の計512人が出場し、長丁場のレースで自らの可能性に挑戦しながら新春の宮古路を駆け抜けた。100㌔男子の部では愛知県の大林僚(37)が6時間59分12秒の大会新記録で4連覇を達成。同女子の部では千葉県の高井美奈子(56)が9時間33分9秒で初優勝を果たした。
同大会は宮古島の自然を満喫し走ることを楽しみながら自らの可能性に挑戦するとともに、健康増進と地域活性化に寄与することを目的に開催。コロナ禍による中断を挟み3年ぶりとなった第33回は、22㌔の部は行わずに100.50㌔の2部門で開催した。
2部門合わせて548人のエントリーがあり、当日は512人が出走。制限時間14時間の100㌔では359人中195人(54.32%)が完走。7時間の50㌔は153人中99人(64.71%)が走り切り、大会全体の完走率は57.42%。
100㌔の部開会式で座喜味一幸市長は「ようこそ宮古島へ。3年ぶりの大会が、かくも盛大に多くの選手の参加をいただき開会できることを大変うれしく思う。それぞれの目標を達成できる元気いっぱいのワイド―マラソンにしていこう」と選手を激励。
新記録で4連覇を達成した大林は「『やってやった』という思い。東平安名崎あたりで少し意識が遠のいたが、目標の6時間台を目指せると感じ、1㌔4分半を切ることだけを意識した」と振り返り、3年ぶりの大会について「選手とすれ違う際に手を上げたり会釈したりして、ワイドーマラソンの雰囲気に帰ってきたという思いが込み上げた」と喜びを語った。
女子の部で初優勝した高井は「100㌔には2回出場したことがあったが、ワイドーマラソンは初めて。きついコースを走るなか、みんなの応援もあり完走できてよかった。東平安名崎の灯台が見えたときは泣きそうなほど感動した」と語った。自己ベストを1時間半も縮められたという。
大会スタッフやボランティアが夜明け前からエイドステーションの準備をするなど、厳しいレースに挑む選手を懸命にサポート。沿道では「ワイド―、ワイド―」と声援を送る市民の姿も多く見られ、活気あふれる新春の一日となった。
100㌔の部で男女ぞれぞれの上位6位、50㌔の部は同じく3位までを表彰。各部門の年代別1位にも賞状と盾が贈られた。