域内経済循環を促進 初の地元向け商談会
宮古島商工会議所(根路銘康文会頭)の「ぷからす交流商談会」が18日、未来創造センター多目的ホールで行われた。域内経済循環と地産地消の促進、地元産製品の島内販路の拡大を図るため、宮古圏域の生産製造・販売事業者などの売り手、宿泊施設や飲食店などの買い手を対象に初めて開催。会場では売り手が展示した自社商品をPRし、買い手はその説明に耳を傾け、質問や情報を交換していた。個別商談会や交流懇親会も行われた。
商談会には売り手として生産製造・販売事業者や農業生産法人など23社、買い手として宿泊施設や飲食店、卸売業、量販店など24社が参加。会場内には売り手のブースが設置され、買い手が訪れて商品の説明を受けていた。
このうちアロエベラの果肉を食材とした料理を提案した上野宮国のしろう農園の酒井宏さんは「地元のレストランなどに提供していく良い機会。食材として意外と知られていない。料理人ならいろんなアイディアを掻き立てられる食材だと思う」と話した。
アダン葉で編んだ帽子やボトルカバーなどの工芸品を製造・販売するチューロの平島美由起さんは1年前に移住したばかりで「いろんな人と知り合いになれたので良かった。他の事業者の商品を見て勉強になった。すごくありがたい機会を作ってもらい嬉しい」と商談会の開催を喜んだ。
島らっきょうを専門で生産・加工・販売している下地与那覇の双子農園の砂川仁志さんは「飲食店は地元の食材を求めているのでニーズはかなり強い。今年は土産品としてホテルに営業を考えていたので、知ってもらう良い機会になった」と話していた。
買い手として参加したひららバルKOSUMIの藤田雄太さんは「興味はあったがなかなか話をできなかった事業者から詳しく話を聞くことができて収穫があった」と感想を述べた。
商談会を担当した同会議所の糸数優子さんは「販路は自分たちの足元にもあり、地元企業の出会いの場にしようと開催した。買い手のニーズを知ってもらい、それに応えれば売場は作れる」と説明。参加した事業者にアンケートを行い、課題を行政などと共有して販路拡大や生産性向上の支援体制の構築も目指している。