城辺福里 世代間交流施設が開館
宮古島市(座喜味一幸市長)は15日、城辺福里にこのほど完成した世代間交流複合施設の開館式典を行った。施設の活用によって、地域全体での子育て支援など、城辺地域の持続的な発展や地域力の向上、共同活動の広がりを図る。施設の建つ旧城辺町庁舎の跡地利用に関する検討が2013年に始まり、完成までに8年を要した。式典では座喜味市長ら来賓によるテープカットや、施設長の小禄朝也さんのあいさつと職員紹介などが行われた。
世代間交流施設は鉄筋コンクリート造の平屋建て。敷地面積は2539平方㍍で、建物面積626平方㍍、延床面積563平方㍍。児童館と子育て支援センター、交流センターを備え、安心して子育てができる環境づくりと子どもたちの居場所確保、地域づくりの主体となる住民のつながりを深めるための拠点として整備された。
旧城辺町庁舎の解体に伴い、13年6月に跡地利用検討委員会を設置。14年には整備方針を決定していたが、城辺地区での学校適正化計画のため一時保留。基本構想などの策定を経て21年に工事が始まり、検討開始から約8年後の22年に供用が始まった。
総事業費は約2億7495万円。財源は交付金が2つで計3536万円のほかは市の起債と一般財源。
座喜味市長は「城辺地域における児童福祉の充実と子どもから高齢者まで多世代にわたり交流ができることにより、地域の発展に大きく寄与するものと期待する」とあいさつ。
上地廣敏宮古島市議会議長は「3つの機能を持つ複合施設は多くの市民から一日も早い完成が待たれていた。旧城辺中跡地に開設予定の宝塚医療大学宮古島キャンパスとの相乗効果によって、城辺地域が振興発展していくだろう」と述べた。
施設長に就任した小禄朝也さんは「多くの人の思いや願いが込められている施設。胎児から高齢者まで全ての人々が利用できる多機能で高い専門性を備えている。集まった人々が『この地区で育ってよかった』と感じられるような拠点になればうれしく思う」と語り、施設の職員を紹介した。
テープカットは市長と上地議長のほか、児童を代表して城辺小6年の下地杏梨さん、基建築設計の下地実代表、大米建設の砂川鐡雄専務の5人が行った。