さとうきび生産農家 年内操業92%が「賛成」
宮古地区さとうきび糖業振興会がこのほど、生産農家を対象に実施した年内操業に関するアンケートによると、宮古全体では「賛成」が92%、「反対」が5%、「どちらでも」が3%となり、適当な開始時期は「12月」、操業開始後すぐに収穫しても良いという回答も9割以上となった。株出の増加に伴い、早期の管理作業の必要性から農家に年内操業の利点が定着していると見られている。
アンケートは8月中旬から9月上旬に甘味資源作物交付金の生産者要件審査に合わせて行われ、対象者の約8割にあたる3939人から回答があった。
年内操業の賛否を製糖工場の区域別で見ると、宮古製糖城辺工場が「賛成」92%、「反対」5%、「どちらでも」3%、沖縄製糖宮古工場が「賛成」89%、「反対」6%、「どちらでも」5%、宮古製糖伊良部工場が「賛成」97%、「反対」2%、「どちらでも」1%。
「いつから操業するのが適当か」は宮古全体が「12月」94%、「11月」6%。区域別では「12月」が宮糖城辺95%、沖糖97%、宮糖伊良部は85%で「11月」が15%だった。
「年内操業を行った場合、操業開始すぐにきびを収穫しても良いか」は宮古全体が「賛成」92%、「反対」8%。区域別で見ると「賛成」は宮糖城辺91%、沖糖92%、宮糖伊良部91%。
意見では、年内操業に「賛成」した農家からは「3月中には終了してほしい」が目立ち、「豊作であれば11月下旬も検討すべきでは」「株出の畑を早く収穫してほしい」「株出の管理が早くできる」などがあり、「反対」では「糖度が心配」「きびの状態による」「兼業なので年明けが良い」などがあった。要望では「ハーベスターの収穫時には連絡してほしい」「海岸線を優先して収穫してほしい」「ハーベスターは丁寧に収穫してほしい」「JAで農機具を貸出してほしい」などがあった。
アンケート結果について、同振興会事務局のJAおきなわ宮古地区営農振興センターさとうきび対策室の平良明憲室長は「早期に株出管理作業ができるため賛成が多くなったと思う。早めに管理作業をしなければ良い単収は望めない。農家に年内操業の利点が定着している」と話した。
2022/23年期製糖操業は宮糖城辺工場が12月9日に開始、宮糖伊良部工場が同8日予定、宮糖多良間工場が同20日予定、沖糖も12月中旬頃が見込まれている。