保安林と里道の境界にロープを張るための杭を打つ市職員 =城辺新城海岸

城辺新城海岸保安林保全でロープ 里道との境界明確に

 宮古島市(座喜味一幸市長)は5日、城辺新城海岸の潮害防備保安林の保全を目的に隣接する里道との境界にロープを張って明確にした。保安林内で営業をしていた事業者には移動を要請。市が管理する里道に路上駐車をしないでほしいと理解と協力を求める看板を設置した。同海岸では観光客の増加に伴い交通量が増加しているが、今回は一部の事業者が保安林を伐採して営業や路上駐車を行っているとして対策を求める地元住民の要請を受けて実施された。
 作業には市みどり推進課をはじめ道路建設課、観光商工課、県宮古農林水産振興センターなどが参加。保安林と里道の正確な境界を測量し、杭を打って約150㍍にわたってロープを張っていった。また車両交通に支障があるとして道路に駐車しないよう協力を求める看板も設置した。
 保安林内では4事業者が営業を行っていたが事前に移動を要請し、この日までに3事業者がすでに移動しており、残る1事業者も後日移動するという。
 市みどり推進課の根間正三郎課長は「大事な保安林を保全するには線引きが必要。人の出入りがなければ保安林も回復していくと思う。路上駐車をしないよう看板も設置して広報しているので、あとはモラルの問題」と述べ、駐車場の利用を勧めた。また「保安林は以前から防潮防風のためにあり、これによってきれいな新城海岸が守られてきた。観光客にも理解してもらい、より一層緑が増えることを期待したい」と話していた。
 同海岸の保安林に関しては今年6月に地元の新城自治会から事業者が伐採して営業し、路上駐車が行われているとして市に対策を求めていた。

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