講演する浜田氏
=3日、市未来創造センター・多目的ホール
幼児期の社会性発達、遊びから「見立て」 市教委が幼稚園職員研修会 浜田准教授、ASD児の特性解説
2026年度幼稚園職員全体研修会(宮古島市教育委員会主催)が3日、市未来創造センターで行われた。1部は市教委の幼稚園担当職員から公立幼稚園における職務内容、幼児教育、幼小接続の説明があり、職員らは理解を深め保育の質の向上に努めた。2部は浜田恵氏(中京大学心理学部准教授)が「保育者・支援者だからできる こどもの社会性の発達を遊びから見立てよう」のテーマで講演した。
浜田氏は、ASD(自閉スペクトラム症)幼児について「共同注意や要求行動といったコミュニケーションに重要な行動の遅れがある」と説明した。
共同注意は、2人(以上)の人が共通の対象に注意を向けることで、その対象を共有しようとする行動。発達では「9―18カ月」になると子どもが他者の注意がどこに向いているのか、視線や指差しの方向を探そうとすると説明し「他者を自分と別の意図をもつ存在として理解し始める」と述べた。
要求は何か欲しいものがあるとき、してほしいことがあるときにそれを伝えるための行動。行動上は共同注意とよく似ているが要求が叶えられると終了する。要求のための▽アイコンタクト▽手を伸ばす▽指さし▽渡す・差し出す▽言葉―も説明した。
発達の指標として、共同注意の出現時期についても言及。定型発達児は生後20カ月までに「見る」「見せる」「視線を追う」といった行動がほぼ出現するのに対し、ASD児は「視線を追う」行動が46カ月以降になるなど、出現の順序や時期に独自性があるという。
参加した職員らは、遊びを通した子どもの社会性の「見立て」について熱心に耳を傾けていた。



