特別講演した山崎氏 =10日、市未来創造センター多目的ホール

離島の孤立、備え重要 第31回防衛セミナー 中村、山崎氏ら講演 沖縄防衛局主催

 沖縄防衛局主催の第31回防衛セミナーが10日、市未来創造センター多目的ホールで行われた。地震や津波など災害への備えで基調講演した中村衛氏(島嶼防災研究センター長)は想定される地震・津波を説明し、「離島の宮古島で発生した時は孤立し、物資不足の可能性がある。家庭でできることは3日~1週間分の備蓄品を準備しておくことが大事」と離島特有の孤立リスクを指摘し、家庭での備蓄の重要性を強調。特別講演した山崎幸二氏(元統合幕僚長)は自衛隊の災害派遣の仕組みを解説し、関係機関との平時からの連携を訴えた。
 中村氏は「島しょ地域における災害の特性について」の演題で講演した。地震発生時に「沖縄(宮古島)は他の県から遠く離れているため輸送に時間を要する。救助・復旧・復興も能登半島以上に遅くなる。島全体が孤立する可能性があり、陸続きの能登半島でも2週間だったことから宮古島はそれ以上になる」との可能性を指摘した。
 1771年に宮古や八重山など先島諸島を襲った明和の大津波も説明。宮古島南部では大津波で住民が亡くなり、家屋の被害が遭ったと述べ、3日から1週間分の備蓄を準備するよう促した。

基調講演した中村氏


 山崎氏は「災害発生時の自衛隊の対応について」の演題で講演。災害派遣の根拠や流れなどを説明し、派遣には▽緊急性(状況から見て差し迫った必要性がある)▽非代替性(自衛隊の部隊が派遣される以外に他に適切な手段がない)▽公共性(公共の秩序を維持するという観点において妥当性がある)―の3要件を示した。
 活動は情報収集、即時救援・人命救助、生活支援を行う。情報収集は被害状況を把握する上で重要と述べ、スムーズな活動には「平素からの自治体と自衛隊、警察、消防などとの連携が大切」とも話した。
 佐々木久史氏(陸上自衛隊宮古島駐屯地司令)も「大規模災害への備えについて」の演題で話し、参加者は地域一丸となった防災意識の共有に耳を傾けていた。

防衛セミナーで講演を聞く参加者

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