竹アラ訴訟、農家の請求棄却 那覇地裁平良支部 市の見通し甘さに市長「真摯に受け止める」
下地の竹アラ地区ほ場整備事業を巡り、工事の遅延や設計不備で損害を被ったとして、受益農家が市に損害賠償を求めた訴訟の判決が2日、那覇地裁平良支部であった。裁判所は原告側の請求を棄却する判決を言い渡した。判決を受け、嘉数登市長は「市の主張が認められた」と安堵の色を見せる一方、長引く事業の遅れにより農家に多大な負担を強いている現状について「真摯に受け止める」とのコメントを発表した。
同事業は、度重なる設計変更による工期の大幅な遅れが大きな問題となっている。当初の予定から数年にわたり完了がずれ込み、農家が長期間にわたってサトウキビなどの作付けができない事態が発生。収入を断たれた農家からは、市の見通しの甘さに対する怒りの声が噴出していた。
現場では、畑と農道の間に生じた極端な段差や、整備後の排水不良といった設計上の欠陥も露呈。これらを解消するための追加工事により、農家の負担金が当初の約1・5倍超に増額する見通しとなったことも、反発を招く要因となった。さらに、市議会の議決前に一部の農家へ同意書を送付するなど、不適切な手続きも指摘されており、市への不信感は根深い。
勝訴の形となった市だが、市長コメントでは「受益者の皆様にご心配やご負担をおかけした」と言及。今後は「これまで以上に地域の声に耳を傾け、丁寧な説明と対話を重ねながら事業を進める」とし、損なわれた信頼の回復に注力する姿勢を強調した。


