観光DXに地域連携の道筋 沖宮郷友連サポーターの集い
【那覇支局】沖縄宮古郷友連合会(松川吉雄会長)は6日、那覇市前島の沖縄船員会館でサポーターの集いを開き、宮古出身者や関係者が地域振興に向け意見を交わした。沖縄観光DX推進機構代表理事の下地芳郎氏が「沖縄県と宮古島の観光を地域特性から考える」と題して講演し、観光の現状や地域資源の活用、観光DXの可能性を示した。参加者は郷友間の交流を深めながら、今後の宮古の発展に向けたネットワークづくりを確認した。
この集いは、宮古出身者や関係者が広く連携し、観光DXをはじめとする最新の地域振興の知見を共有することで、宮古の持続的な発展に寄与する場として設けられた。
冒頭、具志堅忠昭副会長が「宮古にルーツを持つ人々が世代を超えてつながりを深め、地域の課題解決と発展に寄与する場にしたい」と述べ、サポーター制度の意義を紹介した。
登壇した下地氏は、統計や最新データを示しながら沖縄・宮古の観光動向を解説した。講演では▽観光DXによる需要予測や顧客管理の高度化▽来訪者の動向に応じた地域観光メニューの設計▽島内資源を生かした持続可能な観光の方向性―などが取り上げられた。
また、宮古島が抱える季節変動、交通・環境への負荷、人材確保などの課題についても触れ、行政・事業者・住民が連携する重要性を強調した。
下地氏は「宮古の観光は自然資源だけでなく、文化、食、暮らしそのものが魅力。地域のストーリーをどう磨き、どう届けるかが今後の鍵」と述べ、観光DXの活用が地域特性の発信力強化につながると説明した。
講演後は懇親会が開かれ、参加者同士が郷友間のネットワークづくりや、次世代の担い手育成、企業・団体との協働の可能性などについて意見を交わした。若い世代の参加もみられ、会場には活発な交流の輪が広がった。
具志堅副会長は「会員の高齢化が進む中で、若い世代の参加を促し、組織を継続していくために『サポーターの集い』を設けている。今後も世代を超えてつながりを広げ、郷友会の活動を盛り上げていきたい」と語った。


