1日から開院する伊良部島中央クリニック =伊良部前里添

途絶えた医療、12月1日復活 伊良部島中央クリニック開院に

 2024年3月末で閉院した徳洲会伊良部島診療所跡地にあす12月1日から医療法人アカシア会(下地晃理事長・城辺中央クリニック院長)が運営する「伊良部島中央クリニック」が開院する。れまで懸念されていた島に住む医療が必要な住民への福祉、医療が復活。特に、台風や緊急時の医療アクセスが整えられる。下地理事長は「伊良部島の人たちが安心できるよう精一杯医療に従事したい」とあすからの開院へ向け、抱負を語った。

下地陽一院長


 同診療所は2000年1月1日に開院。15年の伊良部大橋開通に伴い、22年からは常勤管理者不在の状況が続き、医療法上の診療継続が困難になったとして、島内救急医療施設としての役割を終えた。その後、伊良部商工会青年部が下地理事長へ直談判するなど医療復活への活動を展開。アカシア会は医療法人徳洲会と売買に関する契約を締結し、改装工事など開院を目指してきた。
 同クリニックでは内科、外科、整形外科を含め総合医療に対応する方針。院長を務める下地陽一氏は「子どもからご年配の方まで安心して受診いただけるよう、丁寧で分かりやすい説明と患者さまの気持ちに寄り添う診療を大切にする」と強調。また、急性な体調不良だけでなく、慢性疾患の管理、予防医療、地域包括ケアなどに力を入れ、島全体の健康を持続的に支える体制づくりを目指すとコメントを寄せた。
 その上で「医療は患者さまと地域が主役であるべきだ」という理念に基づき、島民が安心して生活でき、身近な存在として寄り添い頼れる「かかりつけ医」として歩むことを明言。島民へは積極的に来院し、意見や相談を寄せるよう求めた。
 同商工会の奥濱剛会長は「橋を渡らずとも地域の医療体制が整う。また、島の介護施設の利用者のためにも近くに医師がいることで緊急を要する際にも安心できる。これほど喜ばしいことはない」と歓喜の声を寄せ、昨年の感謝祭実行委員長を務めた青年部の宮城吉治さんは「先輩方が動いてきたように島の若者が動き、下地理事長も引き受けていただき、島民の思いが通じたことで実現できたこと」と安堵した様子。「つながりを一層大事にしたい。話し合いの場も設けていただければ、人材不足など今後直面するかも知れない課題に対し青年部でも貢献できれば」と語った。
 今回の開院で協調融資支援を受けた融資先との会見を3日に行う。その後は同日午後4時から関係者を招いたレセプションも敷地内で予定されているという。

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