災害に備えた機能移転訓練で必要な設備を運ぶ署員ら =14日、宮古島警察署

災害状況に応じた対応 宮古島警察署 署員ら機能移転訓練

 宮古島警察署(新垣健一郎署長)は14日、大規模災害を想定した機能移転訓練を行った。各課の署員ら17人が参加し、移転先となる宮古自動車学校に装備資機材や重要な書類を運ぶなどして災害警備本部を立ち上げた。訓練は想定した地震発生から約30分で終了。新垣署長は「おおむねスムーズだった」と評価した一方、「地震発生では道路が寸断するなどいろんな事が起きる」と述べ、災害状況に応じた対応を強調した。

訓練の機能移転先で災害警備本部を立ち上げた=14日、宮古自動車学校


 訓練は、14日午後3時40分に宮古島近海を震源とする強い地震(マグニチュード8・0)が発生し、宮古島では最大震度7の揺れを観測。地震の影響で警察庁舎の壁、柱に亀裂が確認され、余震で倒壊の恐れがあるため警察署機能を移転するとの想定で実施した。
 同署では、想定した地震発生時間になると「訓練訓練、緊急地震速報、地震発生中、姿勢を低くして机の下などに隠れて頭を低くして下さい」とのアナウンスが流れた。署員らは机の下に隠れるなど対応し、その後各課長が署長室に集まった。安全確認した署員らは装備資機材や重要書類などを大型バスに乗せ、移転先となる宮古自動車学校へ向かった。
 到着すると無線機など装備資機材等を降ろし、部屋の一室に運ぶなどして「災害警備本部」を立ち上げた。
 訓練後に講評した新垣署長は、地震では道路の寸断で大型バスや乗用車が使えない状況も考えられるとして「いろんな事に備えておくことが大事」と強調した。
 また「災害が起きた時にやるべきことは人命救助が警察の大きな任務となる。そういう時に必要な資機材も持ってきているのかも含めて練度を高めていくことが必要。訓練するなかで気づいた点は意見を出し合って改善につなげてほしい」と述べた。
 昨年に続いて行われた訓練は大規模地震、津波等の災害によって庁舎が使用不能となったことを想定し、宮古島警察署の代替施設として協定を締結している宮古自動車学校への庁舎機能移転を実施し、機能移転の手順、署員の任務や移転経路を確認、検証するとともに災害対処能力の向上を図ることを目的としている。

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