政策実現へ嘉数登体制 宮古島市議会 与党圧倒的多数で市政盤石
26日執行の第6回宮古島市議会議員選挙(定数22)は34人が激戦を展開し、現職15人、新人5人、前職1人、元職1人が当選した。保守系の嘉数登市政にとって改選前(定数24)に引き続き与党が安定多数と引き続き主導権を握ることで、公約に掲げた政策実現に向けて、万全な体制が構築された。新たな構成による議会は、任期がはじまる11月13日に全員協議会が予定され、今は未定だが初議会となる臨時会を経て、議長副議長、各常任委員会の委員長などの議会役員が選挙で選出される。
注目されていた与野党の新たな勢力構成は、与党系が「14」と安定多数を確保し、是々非々の立場を示す中立系が「6」、野党系はわずか「2」となった。
与党系は立候補した現職12人、新人2人、元職1人の計15人のうち現職11人、新人2人、元職1人の14人が当選を果たした。顔ぶれは得票順に、▽大城仁氏(28)無所属・現▽豊見山貴仁氏(46)無所属・新▽池間仁氏(57)無所属・新▽仲間誉人氏(49)無所属・現▽狩俣勝成氏(56)無所属・現▽平良和彦(58)無所属・現▽我如古三雄氏(72)無所属・現▽狩俣政作氏(53)公明・現▽平良敏夫氏(72)自民・現▽粟国恒広氏(60)無所属・現▽下地信男氏(66)無所属・現▽富浜靖雄氏(54)公明・現▽下地信広氏(67)無所属・現▽狩俣勝紀氏(67)無所属・元―。
公平な立場で賛否を決定する姿勢の中立系は6議席。当選したのは▽前里光健(43)無所属・前▽砂川浩平(29)無所属・新▽平良恵泰(29)無所属・新▽山下誠(50)無所属・現▽砂川和也(45)無所属・現▽根間康雄(64)無所属・新―。今後の動向に注目が集まる。
野党系は改選前8議席から2人が勇退。そのうち、現職6人、新人5人、元職1人の12人が立候補したが、当選したのは、▽國仲昌二氏(64)無所属・現▽下地茜氏(46)無所属・現―の2人。改選前に野党系だった山下氏は中立のスタンスで選挙に臨んだ。
昨年の県議選。さらには今年1月の市長選での敗退した影響が残っており、今市議選でも支持勢力の分かれ、組織の高齢化で議席を減らしたとみられる。会派を構成するかは不透明な状況だが、県政「オールおきなわ」を支える基盤としては支持拡大を図れなかった。今後の両氏の手腕に期待がかかる。来年9月の知事選への課題が山積みだ。
今市議選では若手の台頭が目立った。20代3人、40代6人で計9人の青年世代。平均年齢も53・4歳と若い世代に市政を託したいとする民意の表れとみられるが、女性は1人のみにとどまり多様性という観点からは課題が残った。
立候補者による与野党別獲得票数は、与党系15人合計の1万5130票に対して野党系8人合計は4791票と1万339票差。中立系11人の合計は6435票だった。


