
漁協では旗のあるアプローチ航路を通行するよう強く求めている(提供)
ユニの浜に新アプローチ航路 モズク網守り安全航行徹底 生産者とレジャーが協議結実
市平良久貝沖の人気観光地「ユニの浜」近海でこれまで曖昧になっていたアプローチ航路(進入路)が新たに再設定された。モズク養殖や漁業関係者をはじめ、マリンレジャー事業者らによる協議を経て決定されたもので、海面利用の調和と事故防止を目的としている。関係者らは「持続可能な利用のため、再度定められた航路の順守を徹底してほしい」と呼びかけている。

ユニの浜周辺は観光客やレジャー業者が多く訪れる一方、付近にはモズク養殖場が点在しており、スクリューによる網の破断などの被害も報告されていた。このため、生産者とレジャー事業者がこのほど協議し、航路を再設定するとともに、利用ルールの明文化と共有を確認。あわせて、生産者とレジャー業者が共同で運営する共同協議会の発足も進められ、未加入事業者への参加呼びかけと周知徹底が図られている。
9月30日に開かれた協議では、今後の安全確保と環境保全を両立させる方向で意見が一致。宮古島漁協によると、久松地区では例年11月から2月末にかけて、年間約8千枚のモズク網が設置されており、航行には細心の注意が求められるという。協議の結果、網の設置場所や浜へのアプローチ方法を地図で共有し、ユニの浜南側からの上陸禁止などのルールを取り決めた。
一方、ユニの浜を利用するレジャー事業者は推定で20~30に上るとされ、一部の参加業者だけでなく全事業者への周知と協力が課題として残ることから、今後も関係機関と連携しながら航路利用の定着を目指す。
共同協議会の窓口および問い合わせは、宮古島漁協(72・2029)の井上博基組合長まで。