
沖尚ナインへ県民栄誉賞授与 比嘉監督に指導特別賞 羽地さん(伊良部出身)へ感謝状も
沖縄県は夏の甲子園大会で優勝し、深紅の大優勝旗を持ち帰った沖縄尚学高校野球部(比嘉公也監督)に県民栄誉賞を授与し、14日午後に県庁内県民ホールで表彰式を開いた。比嘉監督には県スポーツ指導特別賞も贈られた。玉城デニー知事が「県民に希望と活力を与えた偉業であり、沖縄のスポーツ史に新たな一頁を刻んだ」と賞賛し、表彰状と記念品を手渡した。また、長年にわたり甲子園で沖縄県代表校を応援し続けた功績をたたえ、伊良部出身で尼崎高校吹奏楽部総監督を務める羽地靖隆さんに感謝状が贈呈された。

玉城知事は式辞で「戦後80年という節目の年に、未来を担う高校生たちが優勝をつかんだことは大きな希望を与えた」と強調し「その姿を見て沖縄の子どもたちも自らの夢に向かって進んでくれるものと期待している」と述べ、沖尚の眞喜志拓斗主将に記念品として、沖縄の龍を描いた置き物が記念品として贈られた。玉城知事は「この龍のように、大きく羽ばたいてほしい」と言葉を添えた。
眞喜志主将は「県民栄誉賞という名誉ある賞を受賞できて光栄。多くの県民の皆さま、アルプスで応援してくださった方々のおかげで優勝できた」と感謝の意を表し「これからも県のスポーツ発展に貢献できるよう努力を続ける」と決意を新たにした。
比嘉監督は守備力を重視したチーム作りが功を奏したとし、「一戦一戦粘り強く戦った結果」と振り返った。
また、長年にわたり甲子園で沖縄代表校を応援してきた羽地さんに感謝状が贈られた。あいさつでは「戦後80年の年に沖縄尚学が優勝してくれて誇りに思う」と感慨深げに語った。
羽地さんは兵庫県人会からの依頼で1981年から45年間にわたり春夏の甲子園に出場してきた沖縄代表校の応援を開始し、これまで春58回、夏104回の全162回で指揮棒を振ってきた。
「77歳になり、いつまでできるかわからないが、元気なうちは沖縄の高校を応援したい」とも語った。同校吹奏楽部の生徒らにも知事から直接、感謝状が手渡される予定とのこと。
中川京貴県議会議長は祝辞で「26年前に選手として初優勝を果たした比嘉監督が、指導者として再び頂点に立った」と長年の貢献をたたえ、「県民の心を動かした」と激励の言葉を送った。