完成イメージ図(市提供)

夢の校内プール着工 伊良部島小中 くわ入れし安全祈願

 伊良部島小中学校(結の橋学園)のプール設置工事へ向け9日、同校敷地内で安全祈願祭を行い、着工した。発注者は宮古島市、設計監理はながはま建築工房、施工は先嶋建設株式会社が担う。工期は2026年7月31日までで、完成後は同校初となる校内プールとして、水泳授業の充実と児童生徒の体力向上が期待される。

事故や災害がなく円滑な工事の安全を祈願し、団結力を高めた関係者ら=伊良部島小中


 今回のプール整備は、宮古島市議会9月定例会で可決された2025年度一般会計補正予算の一環。市は総額2億7368万円の請負契約を提案し、議会で承認された。
 建設地は体育館と運動場に隣接し、児童の年齢や発達段階に応じて2面のプールを設ける。設計によると高学年・中学生用プールは約300平方㍍(水深1・1?1・2㍍)、低学年用は約100平方㍍(同0・6?0・7㍍)を予定しているとのこと。
 祈願祭には市や施工関係者らが出席。宮古神社の奥間宮司が祭主を務め、修祓、降神、鍬入、玉串奉奠などの神事が厳かに執り行われた。
 嘉数登市長は「子どもたちが心待ちにしているプール。無事故での完成を願う」と述べ、宮城克典教育長も「伊良部、佐良浜の子どもたちは海に慣れているが、校内にプールができるのは大きな前進」と喜びを語った。
 同校は2019年に島内4小中学校を統合して開校。これまでプールがなく、体育の水泳授業は行えなかった。保護者や地域から設置を求める声が高まり、23年6月定例会で基本設計費が計上され、整備計画が具体化し、環境や安全面に配慮した設計を進めた。
 佐久本聡校長は「子どもたちは完成を心から楽しみにしている。島の未来を担う子どもたちに、学びと成長の場がさらに広がる」と期待を寄せた。

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