
市内の地価、上昇なお続く 25年地価調査 平良中心街・沿岸部で高騰
【那覇支局】沖縄県は16日、2025年県地価調査(7月1日時点)の結果を発表した。宮古島市は商業地平均変動率12・5%、住宅地同11・2%といずれも県市町村別で首位タイを記録し、引き続き県内有数の高い伸びを示した。上昇幅は前年より縮小したものの、観光需要や居住ニーズの高まりを背景に、中心市街地と沿岸部での価格上昇が際立った。

商業地では、最高価格地点となった平良字西里根間246番が1平方㍍当たり21万4000円(変動率15・1%)で県内4位、平良字下里大嶺356番61外は13万3000円(同14・7%)で県内5位。繁華街、海岸沿いで店舗需要や投資取り引きの活発化が地価を押し上げている。
住宅地は、下地字上地ツーガ家502番6が2万4000円(18・8%)で県内トップ。伊良部字池間添下桃山219番は1万7200円(18・6%)で県内3位に入り、沿岸部の高騰が顕著となった。このほか平良字西里アラバ1537番3や上野字上野ソバンメ394番15なども2桁の上昇率を記録し、県内上位に食い込んでいる。
県地価調査文科会の仲本徹代表幹事は「平良中心街は利便性の高さから店舗・住宅需要が強い。与那覇前浜ビーチ近くの下地字上地は県内外富裕層による取り引きが影響している。伊良部池間添は島内の農漁業者に加え島外需要もあり、供給の少なさが価格を底上げしている」と分析した。
多良間村は住宅地2地点の平均変動率が1・7ポイントの小幅上昇にとどまり、最高価格は字塩川吉川里122番地で6300円だった。
県全体では、全用途平均変動率が6・1%と前年5・9%から拡大し、11年連続の上昇。商業地は7・1%で上昇幅が拡大、住宅地は5・7%でわずかに縮小。観光回復や消費増を背景に需要が底堅く、上昇地点数は住宅地176地点、商業地74地点に達した。
市町村別では、商業地で豊見城市、住宅地で今帰仁村が宮古島市と並び首位タイ。県内最高価格は商業地が35年連続で那覇市松山1丁目(146万円、変動率8・1%)、住宅地が9年連続で那覇市天久2丁目(35万1000円、同3・2%)だった。