シニア応援企業説明会のPRに訪れた比嘉所長(左)と長崎統括職業指導官 =16日、宮古新報社

シニアの経験が地域を救う 55歳以上対象の企業説明会 26日に開催、4社が参加

 55歳以上のシニア求職者を対象とした「シニア応援企業説明会~ばんたが島のばんたが働き方~」が26日午前10時からハローワーク宮古(宮古公共職業安定所・比嘉康所長)2階の会議室で開かれる。4社が参加し、仕事内容や求人情報を紹介する。それぞれ介護職員やホテル朝食調理員、常駐設備スタッフ、食品盛り付け作業など多様な職種が用意されている。参加費は無料だが、駐車場に限りもあるため受け付けは前日までに同所に来所し、申し込みを行う。
 企業説明会に参加するのは、▽まきや(グループホームまきや)▽先嶋産業(ホテルサザンコースト宮古島)▽沖縄ダイケン宮古島支店▽みなと食品宮古工場―のシニア雇用に積極的な4社。
 開催に先立ち、比嘉康所長と長崎啓子統括職業指導官が宮古新報社を訪れ、概要共有と参加呼びかけを行った。比嘉所長は「宮古地域は観光客数が過去最高を記録し経済は好調だが、求人倍率は1・78倍と全国平均を上回り、人手不足が深刻化している。特に若年層の減少が顕著で、60歳以上の求職者の比率が増加している」と現状を説明した。
 その上で、企業へ向けては採用環境の課題解決には①在籍社員の定着と負担軽減②採用ターゲットの見直し③求人のやり方の改善―の3本柱で臨む必要があると強調。残業削減や休暇取得促進、業務のDX化など働きやすい環境づくりを進める一方、若年層に偏らずシニア層や子育て世代、外国人材など多様な層を対象に広げることを提案した。さらに、助成金を活用した賃上げと生産性向上投資の推進も呼びかけた。
 会場では、年齢不問求人のほか「60歳以上限定求人」も紹介される予定。短時間勤務や軽作業など体力や生活状況に配慮した働き方が用意され、企業説明に加えて職場環境改善や雇用助成制度についての案内も行う。
 両氏は「経験豊富なシニア人材の就業は地域の産業に大きな力となる。安心して働ける場を提供したい」と参加を呼びかけた。
 説明会は雇用保険受給資格者の求職活動実績にもなるため、「受給資格者証」「失業認定申告書」を持参。申し込みや問い合わせはハローワーク宮古(72・3329)まで。

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