山城社長(左)に要請する仲里組合長(左から2人目)ら =宮古製糖城辺工場

単収向上へ年内操業要請 4団体が宮糖、沖糖に 適期の株出し管理、春植可能

 県さとうきび生産法人連絡協議会宮古支部(池間信夫支部長)など4団体が3日、宮古製糖(山城一成社長)と沖縄製糖(西平経史社長)に2025・26年期サトウキビ製糖の年内操業を要請した。4団体は「早期操業により適期の株出し管理、適期春植が可能となり単収向上が見込まれる」と強調した。両社は年内操業には理解を示したが、「今後の気象条件が成長に影響するので見極める必要がある」と慎重な姿勢も見せた。

仲里工場長(左)に要請する池間支部長(左から2人目)ら=沖縄製糖宮古工場


 要請したのは県さとうきび生産法人連絡協議会宮古支部、宮古地区ハーベスター運営協議会(宮國明雄会長)、県農業機械士協議会宮古支部(友利一雄支部長)、宮古地区さとうきび管理組合(仲里長造組合長)の4団体。宮古製糖には年内操業のほか処理能力向上も要請した。
 両社への要請では「生産振興については生産者や製糖工場など関係機関一体となった取り組みを進めているが、作型において株出栽培面積が約6割を超える中、株出しの良し悪しが全体の収量を左右している状況にある。株出しの単収向上の一番の要因は収穫時期と速やかな株出し管理にあり、そのためには早期操業がどうしても必要である」と述べた。
 また「株出し管理や春植えの作業は遅くとも3月中旬までに終えることが単収向上に結びつくと同時に生産者、製糖工場など関連事業者全ての所得向上につながる」と強調した。
 沖縄製糖宮古工場の仲里典和専務取締役工場長は「皆さんの要請趣旨は理解している。7月まで適度の雨が降り生育は良かったが生育旺盛時の今は少雨傾向でほ場によってはロール現象も見られている状態でかん水も始まった、今後の気象条件が成長に影響するので見極める必要がある」と慎重な姿勢を見せた。
 宮古製糖への要請で対応した山城社長は「早期(年内)操業、早期終了を意識してやっていきたい」と述べた。
 処理能力向上では「早期操業終了には安定的な受入体制を整えることが重要であり、城辺工場の圧搾量の増加や処理能力向上、それに伴うストックヤードの確保を検討していただきたい」と要請した。
 これには「社内プロジェクトチームを立ち上げ、搬入と圧搾を連動していけるように力を入れていきたい。10月以降に生産見込みが出るが、そこも含めて1件1件クリアしていく要件があるので以前とは違うというところから掘り下げていきたい」と述べた。

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