
現況を踏まえて干ばつ対策の実施について話し合いが行われた
=市役所・会議室
干ばつ深刻、負担軽減へ 9月1日からかん水開始 史上最少の雨量か 雨不足続き対策会議
宮古島市干ばつ対策会議(会長=下地貴之農林水産部長)の第1回会議が26日、市役所で開かれ、7月は平年を上回った降水量が、8月は極端に少なく干ばつ傾向が強まっている現状を踏まえ、9月1日から実施予定のかん水作業の方法や費用負担などを協議した。市は農家の負担軽減を図るため補助金を交付し、被害を最小限に抑える方針を確認した。
同会議には宮古島地方気象台の城間康司防災管理官が出席し、降水量など概況を説明。それによると、7月の降水量は平年を上回ったものの、8月は各地で極端に少なく、平良下里や宮古空港、下地島空港では観測史上最少の可能性があるとのこと。今後9月22日までの1カ月は平年並みか少雨の見通しで、日照時間は平年より多く、気温も高く推移する見込みと報告された。
会議では、かん水作業を9月1日から開始することを確認。対象はかんがい施設を持たない農家で、1農家あたり20㌃(大型トラック6台分)を1巡とし、2巡目以降は降雨状況を見て判断する。作業時間は午前8時から午後5時までで、トラック1台につき1日最大12台までとした。費用は1台4500円で、市が2500円を補助し、農家負担は2000円とした。水代については市が負担する。
給水は宮古製糖城辺工場や沖縄製糖宮古工場のほか、伊良部地区では市管理施設を利用する。申請は各地区製糖工場の原料員を通じて行い、農家は負担金を同時に納める。①春植え②株出し③夏植え④草地―の順で農家判断により優先してかん水を実施する。
下地会長は「きのう(25日)の雨は局所的で少なく、依然として干ばつが続く可能性が高い。農家への支援と調整を徹底し、被害を最小限に抑える」と述べ、関係機関と連携して取り組む姿勢を示した。