報告した下地会長(右)と當眞さん =ゆいみなぁ・会議室

“夜のお花見”大盛況に サガリバナ6882人が鑑賞 10日間の報告、課題共有

 宮古島環境クラブ(MEC)の下地邦輝会長らは21日、働く女性の家(ゆいみなぁー)でこのほど実施された第13回ライトアップ「添道サガリバナ、夜のお花見」の報告会を開いた。実施結果の概要や特徴点、課題、群生地の将来像、今後の取り組みを共有。報告によると、10日間の開催で総勢6882人が来場したとのこと。今後の、地域資源を生かした観光・環境保全の方向性を示した。
 下地会長によると今年の「夜のお花見」は6月25日から7月4日まで開催。1日平均688人で、最多は7月3日の745人、最少は初日(6月25日)の449人だったという。
 会場ではサガリバナ種子セットやハンカチなどの教材およびグッズを販売し、特に種子セットが人気を集めた。団体ツアーの受け入れもあり、期間中18団体の計600人が訪れた。
 一方で課題も浮かび上がった。群生地までのアクセス道の舗装や雑草、雑木の除去、駐車場整備の必要性が指摘されたほか、簡便で耐久性のあるライトアップ機材の導入、来場者ニーズに応じたグッズ提供、グループツアー向けガイドプログラム開発が求められた。
 群生地の将来については、散策や自然学習、観光の場としての整備を進める方針を確認。絶滅危惧種ケミズキンパイの生息地でもあることから、環境保全と利活用を両立させ、「サガリ花の園」完成を目指す。土地組合解散後には宮古島市に管理が移行する見通しで、整備や維持管理体制の構築が課題となる。
 下地会長は「島内3つのフィールドを活用したスタディ・ツアーを展開し、市と一緒に群生地を島の財産として守りたい。地域に還元できる仕組みにしていきたい」と述べた。
 同会員の當眞敦さんも「行政に管轄が移る中で、これまで積み重ねてきた草刈りや報告の取り組みをしっかり引き継いでほしい」と求めた。

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