
面談でも事実関係に相違 陸自司令市民どう喝 住 民連絡会 発言撤回、謝罪なく不満
ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会(清水早子・仲里成繁・上里清美・尾毛佳靖子共同代表)が、陸上自衛隊宮古島駐屯地の徒歩防災訓練中に比嘉隼人司令からどう喝を受けたとして発言の撤回と謝罪を求める申し入れをしていた面談が19日、同駐屯地内で行われた。比嘉司令は「行動が威圧的だと捉えられたのであれば本意でなく、そのことについては申しわけありません」と述べた。これに連絡会は「心からお詫びするという誠意が全く伝わらなかった」と不満を見せた。
9日に申し入れた面談が実現せす、この日の面談で清水さんら共同代表4人と比嘉司令が直接顔を合わせた。面会には那覇駐屯地(那覇市)を拠点とする第15旅団の副旅団長竹内肇1佐が同席した。
冒頭、清水さんが「宮古島駐屯地司令の市民への暴言とどう喝に対する抗議と公開質問」の文書を読み上げた。
この中では「今回の出来事は『軍部の暴走』を想起する。文民統制が末端から壊されていく恐怖を覚える」として▽比嘉司令が「(伊良部大橋海の駅駐車場の許可を)市から取っている」というのはいつ、どの部署か。どういう許可を取ったのか▽駐屯地側が「拡声器を用いた大きな音声により抗議を受けた」と報道機関に答えているが、大きな声ではなく抗議もしていない。この見解を撤回して下さい―などの回答を求めている。
比嘉司令は、許可について「徒歩防災訓練実施にあたり使用許可は市観光商工課に確認した」と述べた。これに清水さんは「市に確認したが届け出は出ていない」と話すと、「問い合わせたところ施設における目的使用に当たらないので申請不要との回答を受けている」と述べた。
6日早朝に海の駅駐車場で休憩中の新隊員らに同連絡会メンバーが拡声器を用いて話しかけたことには「周辺施設に迷惑がかかると考え、新隊員の安全な訓練の実施を確保するとの観点から拡声器を用いた活動を止めていただきたく、緊急的に発言した」と述べた。
拡声器の大きな音声などの事実関係で双方に相違があり連絡会が再度聞くと、比嘉司令は「現在、上級部隊を含め詳細な事実関係を確認している」と述べ、踏み込んだ発言は避けた。
面談後、清水さんは「上級組織が確認中との繰り返しで撤回もなく謝罪もなかった。このままなし崩しに謝罪がなく(公開質問の)回答がなければ法的な措置も含めて検討していきたい」と話した。仲里さんは「信頼される組織でないことが分かった」と不満を見せた。