
健全育成への決意新たに 県民一斉行動 〝地域全体で模範行動を〟 安全な夏へ宮古島市民大会
県が実施する「青少年の非行防止」県民一斉行動に併せ、宮古島市(嘉数登市長)は7日、2025年度「青少年の非行防止」県民一斉行動宮古島市民大会をマティダ市民劇場で開催した。市、市教委、宮古島署ら関係者が参加し、青少年の健全育成を目指し深夜徘徊(はいかい)や飲酒などの問題行為防止に向けて決意を新たにした。閉会後には巡回パレードを市内で実施し、さらに周知を強化し青少年の模範となる行動を訴えた。

同大会は、例年7月に国が実施する「青少年の非行・被害防止全国強調月間」あわせて行われるもの。県は7、8月を「夏の青少年育成県民活動」期間とし、夏休み時期を中心とした青少年の非行防止、事件および事故被害防止に取り組んでいる。
開会のことばを宮城克典教育長があいさつし、嘉数市長が主催者として「本大会の開催で大人一人ひとりが模範となり、安全で安心な地域社会を築いていく上で力を合わせる機会。この大会を通じて全ての青少年が健やかに、そして安全に成長できる社会の実現につながると願いたい」と話し、玉城デニー知事のメッセージを川上睦子宮古教育事務所長が読み上げた。
意見発表として久松中学校2年の玉寄結愛さんは「断る勇気を持って薬物のない社会へ」と題し、岐阜県での中学生による薬物使用事件に衝撃を受け薬物乱用防止講話を通じてその深刻さを実感したことを述べた上で、自ら調べた情報も交え、薬物依存が社会全体の問題であることを強調。日常的に危険性を家族や友人と話し合い、「嫌だ」「やめよう」と断る勇気を持つことの大切さを訴えた。
新垣健一郎署長は「県内の少年による犯罪や不良行為が増加傾向にあり、当署管内でも喫煙・飲酒・深夜徘徊などでの補導が目立っている。特に夏休みは非行や被害のリスクが高まるため、大人の関わりが重要。警察では街頭補導や販売防止の啓発、薬物対策を強化し、関係機関と連携して取り組んでいく」と述べ、「『安全・安心な美ぎ島・宮古島』実現に向けて共に努力しよう」と呼び掛けた。
その後、同行動宮古島市宣言を市青少年育成市民会議の上地栄作会長が読み上げ、大会終了後は参加者らが同劇場から旧市役所まで横断幕を持って巡回し、青少年の非行防止を呼び掛けた。
宣言文は次の通り。
▽青少年の深夜はいかいをなくし、問題行動を防止しよう▽思いやりのある心豊かな青少年を育成し、いじめをなくそう▽親子の対話を多く持ち、ぬくもりのある家庭づくりに努めよう▽家庭でのスマートフォンなどの使用ルールを子どもと一緒に作ろう▽地域のボランティア活動に積極的に参加し、友愛と連帯の輪を広げよう▽大人は青少年の模範となるよう行動しよう