
7年ぶりに伊良部島で開催 県青連先島 若い経営者の主張響く 伊良部商工会青年部代表 宮城さん県大会へ
沖縄県商工会青年部連合会主催の「第39回若い経営者の主張発表大会」先島大会が28日、伊良部中央公民館で開催された。伊良部島での開催は7年ぶり。竹富町、伊良部島、石垣市の3地区から代表3人が登壇し、経営や地域課題への思いを力強く訴えた。審査の結果、伊良部商工会青年部の宮城吉治さんが最優秀賞に輝き、7月に行われる県大会への出場を決めた。
同大会は先島地区商工会青年部の代表が一堂に会し、日頃の青年部活動から得た自らの経験や成果、意見を発表し相互に研さんすることにより商工会の次世代を担うリーダーとしての意識の高揚および若手経営者、後継者としての資質向上を図ることを目的にこれまで開催されている。
開会にあたり、主催の同連合会先島支部の又吉智生副部長が「本大会を通じて多くを学び、地域、沖縄、日本を元気にする場に」と力を込め、激励した。
主催支部から竹富町商工会青年部の運道次郎支部長は「伊良部で30人以上が集う機会となった」と喜びを語った。
発表では1人10分間の持ち時間内でそれぞれの思いを語り、▽内容▽構成▽表現力▽態度―により順位付けをした上で審査委員会で協議して県大会出場者を決定した。
石垣市商工会青年部の多良間吉春さんは、県大会のシンボルマーク制作や動画作成に関わった経験を基に、仲間との絆や挑戦することの価値を語り「夢を夢で終わらせるな」と呼びかけた。
竹富町商工会青年部の小泉翔太さんは、茨城県出身。小浜島に移住後、地産地消のキッチンカー事業を起業し、孤独や経営困難を乗り越え、青年部の支えの中で成長した体験を「島と人と想いを結ぶ挑戦」と題して熱く語った。
最優秀賞に選ばれた宮城吉治さんは、地域医療と福祉の現状に向き合うケアマネージャーとしての立場から、地域の課題と青年部の支援の重要性を訴えた。島内診療所の閉鎖危機を乗り越えるため感謝祭を企画し、島全体を巻き込んだ取り組みで医療再開の兆しを呼び起こした。「青年部の仲間が支えだった。一歩ずつ進み続けたい」と力強く締めくくった。
審査員を務めた宮古毎日新聞社の平良加代子さんは「皆さんの発表は10分では足りないほど内容が濃く、課題に向き合う姿勢が素晴らしかった」と講評。僅差の選考となり、登壇者全員の挑戦が称賛された。
県青連先島支部の手登根光彦監事は「人生の糧(かて)になる大会だった。宮城さんには九州制覇を目指して頑張ってほしい」と激励。県大会は7月12日に豊見城市のJA豊見城ホールで開催される。