
宮台双方活性化に期待 島の魅力を世界へ発信 台北直行便 星宇航空王支社長「地元企業との連携強化」
宮古島と台湾(台北)を結ぶスターラックス星字航空の直行便就航に先立ち、同社関係者らが3日、市役所を訪問し、砂川朗副市長と会談を行った。台北―宮古島間はこれまで乗り継ぎが必要だったが、8月22日から10月25日まで下地島空港から週2往復の運航が予定されており、所要時間は約1時間30分に短縮される。観光客の利便性が大きく向上し、地域経済や国際交流の活性化が期待される中、市は今後のPRや台湾との連携強化に意欲を見せた。
来訪したのは、王雲翔日本支社長、旅客部ディレクターの松本晶氏、九州沖縄支店旅客課マネージャーの河津雄氏。下地島エアポートマネジメントの鶴見弘一社長も同行した。
これまで両地域間は那覇や他都市での乗り継ぎが必要だったことから砂川副市長は「この路線は観光だけでなく、宮古島の経済全体にとって非常に大きな意味を持つ」と歓迎の意を示し「嘉数登市長も台北を訪れ、特産品のPRを行いたいと考えている。アジアからの観光客はこれまで主にクルーズ船に頼ってきたが、航空路線の確立によって経済効果がさらに広がる。今後の継続運航に大きな期待を寄せている」と語った。
また、台湾との姉妹都市関係や子どもたちの交流を踏まえ、地域間の結びつきがより深まることへ期待を寄せた。
王支社長は「初めて宮古島に来たが、空港に降りた瞬間からその美しさと空気の良さに感動した。下地島空港の構造も非常にユニークで印象的だった」と述べた。
その上で「宮古島線の販売開始後、多くの関心が寄せられており、満足いただける自信がある。今後は地元企業や観光施設と連携し、継続的な路線運営と地域連携を図っていきたい」と抱負を語った。
さらにヒルトンホテルとのコラボ企画も進行中で、地域経済への波及効果にも意欲を見せた。
鶴見社長は「就航実現までは島内からの期待と圧力が大きかった。3年前の赴任以降、地域の声を受けて、2023年には台湾の航空局に1万2千人分の署名を提出するなど努力を重ねてきた。今回の週2便は第一歩にすぎない。今後の拡大に向け、空港側も全力で協力していく」と決意を述べた。
会談を通じて、市と航空会社、空港運営側の三者が協力体制を確認し合い、今後の地域活性化と国際交流の強化に向けた第一歩を踏み出し、今後の動向に注目が集まる。