
「旧平良庁舎」に感謝 改装工事前にイベント 北斗不動産Gが利活用再開発 市民ら楽しみ「またね」
旧市役所平良庁舎を利活用し再開発プロジェクトを行う北斗不動産グループ(代表法人=北斗不動産ホールディングス、上田真一社長)は12日、庁舎への感謝と新たな施設への期待を込めた、さようならイベント「旧平良庁舎あとからや会」を行った。周辺地域の昔の写真の思い出展示会、改装予定の部屋全体をキャンパスにしたペイント体験などがあり、訪れた多くの市民らは懐かしさを感じながら楽しい時間を過ごした。同庁舎は住民と観光客が交流する施設として2026年の開業を目指す。

旧平良庁舎1階で開会式があり、上田社長は多くの市民らの参加にお礼を述べ、「これから大きく生まれ変わるための改装工事に入る前に(建物の)中を見ていただきたいと開催した。いろいろ思い出話に花を咲かせながら今後についても楽しみにしていただきたい」とあいさつした。
嘉数登市長は「この庁舎は1993年の開庁から27年間にわたり、行政機能の中核として多くの市民に利用され支えられてきた。これから新しい姿へと生まれ変わる改装工事に入る」と述べ、「ただ、きょうは『さようなら』という日ではありません。『あとからや会』という名前の通り『またね』という思いを持ちながら庁舎との思い出を心に刻み新たな未来へ向かっていく日。新たな施設が完成した際には再びここで集まり新たな物語を作りあげていこう」とあいさつした。
ステージでは子どもたちのチアダンス、エイサー、フラダンスなどが披露された。
思い出展示会では、旧平良庁舎周辺の西里通りなど市街地、公設市場、平良港、宮古まつりなどの写真が展示され、多くの人が懐かしそうに見ていた。
会場には改修後の施設の完成イメージも展示。階ごとに配置予定のコンビニ、クリニック、マーケット、飲食店、シェアキッチン、貸しオフィス、共有ラウンジ・テラス、貸し会議室などが紹介された。
イベント体験には多くの親子らが詰めかけ、好きな色を選び部屋全体のキャンパスに自由に絵を描いた。貝細工ワークショップでも子どもらが楽しむ姿が見られた。
70代の女性は「建物をそのまま生かした活用がうれしい。新しい施設が楽しみ」と話した。イベント体験に子どもと参加した大城健人さんは「子どもに見せたいと思い、来た。建物が取り壊しではなく有効に活用されれることがすごくいい」と語った。