平良所長(右から2人目)から叙勲伝達を受けた砂川さん(中央)、野原さん(左から2人目) =24日、宮古教育事務所

砂川、野原さんに叙勲伝達 教育功労で「瑞宝双光章」 学力向上などに尽力

 宮古教育事務所(平良吉嗣所長)は24日、県宮古合同庁舎にある同事務所で「瑞宝双光章」の叙勲伝達式を行った。平良所長が教育功労の砂川充男さん(88)、野原辰雄さん(88)に勲位と勲章を手渡した。砂川さん、野原さんとも38年にわたり宮古地区の学力向上など教育活動に尽力し、地域に根差した教育活動を通じた指導で子どもたちの人生に大きく寄与したと評価。叙勲を受けた2人は受賞に喜びを見せ、支えてくれた家族や周りの人たちに感謝の言葉を伝えた。
 砂川さんは1959年に多良間中学校教諭に採用され、城辺中学校長を経て97年に平良中学校長で定年退職した、
 城辺中では人権教育に学校全体で取り組み、日常の家庭生活や学校生活等の中で得た体験に基づく作文を書くことを通して人権尊重の大切さや基本的人権についての理解を深めた、
 平良中では文化面やスポーツ面で生徒たちの活躍がめざましく、96年の宮古地区陸上競技大会では3連覇を果たすなど健全な心身の育成、体力の増強や体育、スポーツ振興を図った。
 野原さんは59年に佐敷中学校教諭に採用され、鏡原小学校長を経て97年に平良第一小学校長で定年退職。
 鏡原小では学校週5日制による第2土曜日休業が始まることを踏まえ、学校開放で父母のボランティアによるそろばん教室、図書館での読書、ふれあい教室を開くなどPTAと連携した取り組みに準力した。この活動は社会の変化に対応し、これからの時代に生きる子どもの望ましい人間形成を図ることをねらいとしたもので同校を中心としたコミュニティーづくりが推進された。
 また、平一小では63年から続く姉妹校の岡山県津山市立南小学校の教職員・児童との交流に努めた。
 受賞者あいさつで砂川さんは「思いがけない受賞でびっくりしている」と述べ、教え子らが各方面で活躍し、88歳の米寿祝いの際には連絡もあったとのこと。感慨深げに「教師冥利につきる」と語った。
 野原さんは受賞に謝意を示し、非行生徒への指導などを振り返った。今後へ向けては「受賞を大きな励みに心豊かに健康で過ごしていきたい」と述べた。
 平良所長は祝福し砂川さんの功績では城辺中や平良中、野原さんは鏡原小や平一小で取り組んだことなどを紹介した上で、「米寿を迎えられた2人の姿を見てうれしく思う」と栄誉をたたえた。

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