
未来見据え連携を議論 在宅医療推進フォーラム 最新技術や取り組み紹介
医療介護専門職と県民が在宅医療について考える先島在宅医療推進フォーラム併合記念大会第3回県在宅医療推進フォーラムin宮古島(同実行委員会主催)が16日、「島のおじい、おばあのために。『先進的な離島の在宅医療介護連携が日本の未来を拓く』」をテーマに未来創造センターで開催された。基調講演やシンポジウムなどが行われ、医療や介護関係者だけでなく、一般市民や中高生も会場を訪れ、離島での在宅医療の未来について深く考える機会となった。
同フォーラムは(公財)在宅医療助成勇美記念財団による事業の一環で、高齢化が進む県下で、全ての県民が希望する場所で必要な在宅医療を受けながら生活できるような未来へ、座談会や参加者との質疑応答の場を設けた。
上野宮国の医療法人鳥伝白川会ドクターゴン診療所理事長の泰川恵吾大会長は「9年ぶりの宮古島でのフォーラムの開催。県内で高齢者化が長らく首位である宮古島は在宅医療が盛んだが、後継者や若い人の参画の不足が懸念され、このままでは支えがなくなる。今回は現状や新事実など未来を見据えた内容などを盛り込んだので紹介したい。これが今後の在宅医療および介護の発展につながれば」とあいさつした。
また、同財団の住野耕三理事長も初来島し、同フォーラムのこれまでを紹介し、行政や医師会との連携した内容にしていくことなどを強調した。
宜野湾市のゆい往診クリニックの新屋洋平院長が「沖縄の在宅医療をとりまく現状と未来への展望」について基調講演が行われ、シンポジウムでは「在宅医療のイノベーション」として泰川大会長がファシリテーターとして横浜けいあい眼科和田町院の清水映輔理事長、東京医科歯科大学の戸原玄教授が自身らの取り組む在宅医療・介護における最新技術や取り組みを紹介した。
また、石垣市のとぅもーる診療所の岡本淳一院長と看護職から渡真利美佳さん(訪問看護ステーションドクターゴン)、介護職から来間マチ子さん(にこにこサービス)らが「離島の在宅看取りと多職種連携」についてそれぞれ現場での事例を挙げ、在宅看護の意義やケアマネジャーの在り方などについて持論を交えながらも強く訴えた。
そのほか、臨床心理士で精神保健福祉士の佐藤恵美さん(メンタルサポート&コンサル沖縄代表)による「医療現場で若者が力を発揮できるために」の演題でセミナを行った。
同フォーラムは動画配信サイトでアーカイブもされており、QRコード先から視聴可能になっている。
