ローカルルールづくりを発表する友利豊さん =2日、市役所2階・大ホール

市民WSでアイデア共有 市民会議で持続可能性探る 課題への具体策を提起

 宮古島市エコアイランド推進課が主催する市民ワークショップ「地域のチカラ、つなぐ!動かす!」が2日、市役所大ホールで開催された。各地域の自治会長や行政、民間事業者ら約30人が参加し、持続可能な地域づくりに向けた具体的なアイデアを共有。参加者同士が意見を交わしながら、地域の課題解決に向けた実践的な行動を検討した。

グラフィックレコーディングで共有する参加者


 この会は住民と行政、民間事業者が連携し、地域課題の解決に向けて実現可能なアイデアを発展させることを目的に宮古島SDGs推進プラットフォーム事業の一環として実施。2024年7月に同事業が募集した「持続可能な宮古島市の実現に向けた市民アイディア」として選出された2つのプロジェクトの発表と地域課題の解決に向けた議論が行われた。
 発表では国仲自治会の島袋正会長が「地域のつながり、活気を取り戻したい」と題した地域活性化イベントを提案。地域住民と観光客が交流できる場を作り、地域の交流を図るプロジェクトを説明。「地域の魅力を発信し、観光客とのつながりを深めたい」と意気込みを語った。
 島尻購買店とマリン事業を経営する友利豊さんは路上駐車や地域の神事を行う立ち入り禁止区域への無断侵入などの問題を取り上げ、地域でのローカルルール作りを提案。観光客の増加による地域の課題に対応するため、住民主体で地域ごとのルールづくりを地域と連携して行うことを目標に掲げた。「地域ファーストの考え方で、住民と事業者、観光客が気持ちよく利用できる環境を作りたい」と述べた。
 発表後には「地域内外の交流と活性化」と「地域と事業者が協調できるローカルルール作成」の2つのテーマについて意見を交えた。意見交換会ではふせんやメモを使用せず、グラフィックレコーディングを活用し、議論を可視化。参加者は住民主体のイベント運営の方法や、地域特有の課題に応じたローカルルールのあり方について議論した。
 会の最後には久貝順一企画政策部長から官民共創により一般社団法人宮古島千年プラットフォームが設立され、今後は地域課題解決の基盤として活動していく趣旨の説明が行われた。
 同事業ではこれまで選出された市民プロジェクトに対し、目標設定や課題解決のサポートを行い、専門家からのアドバイス、資金調達支援、心理的サポートなどを提供。過去には、島の高等学院の根間玄隆さんやレオクラブ宮古島、ファッションデザイナーのSARAさん、下地島で民宿を営む奥平直人さんが支援を受け、プロジェクトを進行している。

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