
来月5日からタッチ決済導入 カードやスマホで簡単乗車 空港バス利用が便利に
市内の宮古空港と下地島空港を発着する路線バスを中心にクレジットカード等のタッチ決済による乗車サービスが3月5日から開始される。これにより、タッチ決済対応のカードや同カードが設定されたスマートフォン等を専用リーダーにタッチすることでバス乗降が可能となり、利便性向上が想定される。業務提携する宮古共栄バス、中央交通、三井住友カード(SMBC)、ジェーシービ、琉球銀行、小田原機器、QUADRACの6社が25日に発表した。

同サービスはSMBCが提供する公共交通機関向け解決策「steratransit」を活用したもので、島内で対象となるのは宮古共栄バス社および中央交通社が運航する両空港を発着する路線バスとなる。
同日、琉球銀行ペイメント事業部専門役の石井誠氏とSMBCtransit事業推進部の髙田みな実氏が宮古新報社を訪れ、同サービスの詳細を語った。
それによるとVISA調べでは現在、国内のVISAタッチ決済の比率は40%で、世界全体の同比率は80%を超えており、今後もその需要は拡大する傾向にあるという。
2020年夏の事業開始から現在、39都道府県156事業に展開しており、特に2025年大阪・関西万博もあることから関西圏では受け入れ環境が整われ、さらに関東圏だけでなく沖縄本島でも徐々に浸透しているとのこと。すでに八重山地域でもバス、フェリー事業などで導入されており、沖縄都市モノレール社でも来月から導入される。
使用できるのはクレジット、デビッド、プリペイドの各カードで、①VISA②JCB③AMEX④ダイナースクラブ⑤ディスカバー⑥銀聯―の6ブランドが利用可能。マスターカードは今後追加予定だが、現在は利用不可。
石井氏は「乗車時と降車時に専用リーダーがあるので、カードのICチップをそこにタッチするだけで整理券なども不要で利用できる。また、マイルも貯まる」と説明し、「来月5日の初便から2社が利用できる。今後は島内全体でタクシー業界などにも波及できれば」と語った。
端末およびシステム開発は小田原機器、交通事業者向けの決済および認証に関するプラットフォームはQUADRAC社が担った。
髙田氏は「事業者にとってもクレジット利用でクラウド管理できるようになり、利用者数の点検や集計などが簡易になり、業務軽減につながる。また、利用者も専用ページで乗降履歴などを確認できる。自治体にとっても観光客の傾向などを統計化される」と解説した。
宮古島市導入開始前日の4日には下地島空港で記念イベントが行われる予定で当日はバス乗り場でタッチ決済のデモンストレーションも行われるという。