「当確」に支持者ら歓喜 市民求めた新市政幕開け 嘉数さんに島の未来託す
19日に投票が行われた第6回宮古島市長選挙は、即日開票の結果、前副市長で新人の嘉数登さんが初当選を果たした。有権者は「市政刷新」を掲げ、嘉数さんにむこう年間のかじ取りを託した。2期目を目指した座喜味一幸さんは敗れた。大勢の支持者たちが詰めかけた選挙事務所にテレビ報道から嘉数さんの「当選確実」が報じられた瞬間、大きな歓喜の渦に包まれた。一方、市政の「継続」を目指した座喜味さん、新人の前里光健さん、下地明和さんらの選挙事務所は、どよめきや落胆の声が響いていた。 平良西里の嘉数さんの選対事務所には、午後7時ごろから根路銘康文選対本部長や下地康教県議をはじめ、多くの支持者たちが続々と姿を見せはじめ、投票箱の閉まる午後8時からは勝利の瞬間を今かいまかと待ちわびる様子で午後9時ごろのテレビ放送に見入り、各陣営の情勢が報じられるたびに一喜一憂していた。
午後10時47分ごろ、嘉数さんの当選確実が報じられると、歓声とともに喜びの渦が巻き起こり、会場の雰囲気は一気に最高潮に。拍手や抱擁を交わし合う姿が見られた。
選対本部事務所から少し離れた場所のテレビ前で情勢を見守っていた嘉数さんは「当確」が報じられると、満面の笑みを浮かべながら奥さまと共に周囲と固い握手を交わしながら会場に向かった。支持者から花束を受け取り、喜びのカチャーシーを踊るなど喜びを爆発させていた。
あいさつに立った嘉数さんは「初めからこのチームで戦ってきた。絶対にこのチームで勝ちたいと思った。チームの勝利、市民の勝利だ」と激しい選挙戦を戦った支持者らに感謝の言葉を述べながら、「市民が真ん中の明るい宮古島をつくっていきたい」と語った。
勝因については経済界、若い世代や特に女性からの支持を挙げ、「若者が悩んでる問題への対策、課題解決を訴えてきたことが有権者に響いたと自考する」と分析。選挙戦渦中では「情勢が変わる中で弱気になった時は皆に押し上げてもらって勇気が湧いたりとその繰り返し。妻の支えが一番大きい」と振り返った。
県政および国政との連携については、「若者が住み続けられる環境を作っていく。市だけでは取り組めず、民間、県、国の協力も必要。要請、要望し出るものは全て取り、言及していけるところはしていき、市としてしっかりと向き合っていきたい」と話した。