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初荷式で目的地までの安全運送と今冬春期の高値販売を祈願し万歳三唱する参加者ら =JAおきなわ宮古地区農産物集出荷疏泄

今期高値販売目指す 宮古地区、野菜初荷式JA野菜・果樹生産出荷連絡協飛躍の年へ期待

 JAおきなわ宮古地区野菜・果樹生産出荷連絡協議会(下地堅士郎会長)の2025年初荷式が8日、平良野原越の同農協農産物集出荷施設で行われた。参加した生産農家をはじめ農協や行政、運送事業者など関係者が初荷のゴーヤーやカボチャ、トウガン、サヤインゲンなど10・1㌧を送り出し、今冬春期野菜の安全な輸送とともに高値販売を願った。今期は各品目とも全国的に高温が続いたことも影響し、生育不良や価格の高騰が続いた。今後は野菜.果樹の出荷量2千253㌧、販売額9億5千万円を計画している。
 下地会長は「高温が続いたことによる生育不良や生産コストの高騰など、生産農家のみなさんは多大なる苦労を強いられたと思う。その中で高品質生産に努力している生産農家、指導、協力を受けている各関係機関に心から感謝したい」と述べ、「宮古地区の野菜に対する市場の信頼度は高く大きな期待が寄せられている。これに応えるため、今後も生産出荷体制を構築していく必要がある。生産農家が団結して第一に求められる産地定着を確立したい」とあいさつした。
 来賓の座喜味一幸市長が「昨年度は全国的に数々の災害に見舞われたが、今年は飛躍の年になる事を祈っている。一次産業の衰退を防ぐべく、必要な人や部署への支援を更に強化していきたい」と祝辞を述べた。
 また、県宮古農林水産振興センターの平安名盛正所長も「ゴーヤーやマンゴーなど宮古を代表する7種の他にも、園芸品目の多様化が進んでいる。農家の賜物(たまもの)である野菜、果樹の高単価での出荷を促すため、販売促進事業に力を入れていきたい」と語った。
 その後、JAおきなわ常務理事の砂川卓之氏は目標販売額達成に向けた関係機関との連携を強めていく旨を述べ、JA宮古地区営農振興センター長の友利修氏は生産販売概況についてのあいさつの中で「なお一層の品質向上を目指す」と決意を表明した。
 その後、ゴーヤー1㌧、カボチャ3・9㌧、トウガン5・1㌧、サヤインゲン0・1㌧がトラック2台に積まれ、トウガン専門部の玉寄正希会長とオクラ専門部の砂川康男会長による安全祈願が行われたのち、トラックに塩と酒をまき安全や無事を祈願。全員で「万歳」を三唱して目的地までの安全運送と今冬春期の高値販売を祈願した。
 同協議会によると9月から11月にかけて全国的に高温が続いたことも影響し、青果全般的に生育不良により品薄状態が続き、11月から12月にかけて価格の高騰が続いた。年末年始の需要低迷や物流の滞留により一時的に価格は低下したが、現在も比較的高値傾向で推移している。
 今年も東京都の太田市場で沖縄県と連携したトップセールスも予定しており、県産野菜の需要拡大にむけた取り組みに加え、宮古地区からの情報を基に販売先各社への売り込みを積極的に行いながら、シーズン通した販売価格の底上げに努める。

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