住居問題など討論 19日投開票、市長選向け 政策、未来像テーマに 宮古テレビ
宮古テレビは7日、19日に投開票を迎える宮古島市長選挙の予定候補者の政策や宮古島の未来像について意見を交わす討論を行った。市民の判断の参考にと開催された討論では、さまざまな政策が示される中で公営住宅の空き室利活用の住居問題はそれぞれの予定候補者が考えを述べ、家賃への補助や入居条件の緩和などの政策を示した。借り手と貸し手のマッチングには民間事業者と連携した取り組みが強調された。討論はマスコミ各社に公開収録で行われた。
討論は予定候補者の嘉数登、座喜味一幸、下地明和、豊見山徹、前里光健の5氏が▽立候補の理由▽最も訴えたい政策▽宮古島の未来像▽自由なテーマで討論―について意見を交わした。司会は同局の難波紀伝氏が務めた。
立候補の理由と訴えたいことでは、座喜味氏が「家賃高騰問題や若者の定住化など課題に対し、市民主役で施策を進めたい。観光を含めた情報通信などの変化は大きなチャンスであり、市民の所得アップに取り組んでいきたい」と述べた。
豊見山氏は「宮古島の住みづらさを心配し、何かできないかが立候補の理由。宮古島を変えて子どもたちが戻ってくる島にしたい」と強調した。
嘉数氏は「副市長として取り組んできた住居不足や少子化対策を前に進め、『ここで住みたい』『働きたい』『誇りに思う』『戻ってきたい』という島にすることが重要な仕事だ」と主張した。
前里氏は「市長の仕事は市民の命を守ること。そのための医療体制の強化は急務であり、医師不足や看護師不足の解消に努め、これまでの経験を生かし、高齢化福祉、少子化や財政を解決して市民が安心して暮らせる島づくりに取り組みたい」と主張した。
下地氏は「観光客が大幅に増加している状況にも関わらず物価高騰などで市民生活は苦しく、豊かにすることが大事。住居不足と住居費の高騰には短期的には需給バランスの崩れの対策を講じ、中長期的には公営住宅の増設や家賃の適正価格方法で対策をしたい」と述べた。
政策の討論では住居不足問題について嘉数氏からの「宮古島市にはまだ利活用な資源はあるのか」との質問に、座喜味氏は「公営住宅の調査を進めており、空いた時点で若い人や結婚を控えている人に入ってもらう」との考えを挙げた。
下地氏は「住居不足は需給バランスの崩れが原因ではないかと考えている」と述べた上で、座喜味氏と嘉数氏に質問を投げかけた。座喜味氏は「戸数の数字を示しながら需給バランスを図っていく」、嘉数氏は「供給をいかに増やしていくかが課題。ただ供給は時間がかかる。利活用可能な資源として市営住宅の空き室を規制緩和し、活用戸数を増やしていきたい」との考えをそれぞれ述べた。
討論の模様は10日午後8時から宮古テレビの091ch、同日午後9時から同局公式YouTubeチャンネルで公開される。