飲酒運転根絶など重点に 関係者が宣言、パレード 年末年始交通安全 県民運動の宮古地区出発式
2024年「年末年始の交通安全県民運動宮古地区出発式」(宮古島市交通安全推進協議会主催)が20日、市役所2階大ホールで行われた。市や県、警察、交通安全協会などの関係者が忘年会、新年会と飲酒が多くなり、懸念される飲酒運転の根絶と危険運転の防止などを呼び掛けた。交通安全宣言では「家庭や職場から交通安全意識の輪を広げていく」と決意を示した。式終了後は市民広場前からパトカーを先導に宮古島警察署まで徒歩によるパレードを行った。
同運動は、「飲みません 今日は私が ハンドルキーパー」をスローガンに▽飲酒運転の根絶及び危険運転の防止▽こどもと高齢者を始めとする歩行者の安全の確保と高齢者運転者の交通事故防止▽自転車・特定小型原動機付自転車利用時のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底―を重点項目に展開される。
出発式では始めに交通事故犠牲者に対する黙とうが行われた。主催者の座喜味一幸市長は「年末年始は忘年会や新年会など酒を飲む機会が増える。飲酒に伴う交通事故やトラブルを防止するためにも長時間を避けるなど協力をお願いしたい。悲惨な事故を防ぐためには飲酒運転しない、させない、許さないを徹底し、地域や職場、家庭が一丸となって交通安全意識を高めることが重要である」とあいさつした。
宮古島警察署の新垣健一郎署長は「同署管内の11月末現在の交通事故は94件(昨年同期比15件増)、人身の被害を伴う物件事故は2770件(同520件増)発生している。10日現在の飲酒運転は73件(同5件増)検挙されており、12月に入ってからは13件と飲酒運転に歯止めがかかっていない」と述べた。
その上で「毎年この時期は飲酒運転の事故が懸念される。重大な事故に直結する悪質な飲酒運転には特に厳しく取り締まり強化していく。住民の皆さんには交通事故に巻き込まれることがないよう安全に年末を過ごしてほしい」と呼び掛けた。
県宮古事務所の川上睦子所長は、飲酒運転根絶に向けては家庭や職場など社会全体での取り組みを強調し、「県としても関係機関と連携し交通事故防止を推進し、交通事故のない安全な地域づくりに取り組んでいきたい」と述べた。
宮古島地区交通安全協会の下地隆之会長は「ゆっくりと 気をつけて、しっかり見て思いやりの運転で『んーなしぃ がんばらやー』を合言葉に交通安全に対する意識の輪を広げていくことを決意し、みんなで交通事故ゼロを目指していこう」との交通安全宣言を読み上げた。
同運動は、広く県民に交通安全思想の普及・浸透を図り、交通安全ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けるとともに県民自身による道路交通環境の改善に向けた取り組みを推進することにより交通事故防止の徹底を図ることが目的。期間は21日から来年1月4日までとなっている。