沖糖が製糖操業開始 13万7千㌧見込む 初日の平均糖度12・68度
沖縄製糖宮古工場は13日、2024・25年期サトウキビ製糖操業を開始した。今期の原料搬入量は前期より1万5000㌧増の13万7000㌧を見込む。初日は1206㌧の原料が搬入され、平均糖度は12・68度。今期は台風など自然災害もなくサトウキビの生育時に適量の降雨があるなど天候に恵まれたことで豊作だという。製糖操業開始式では仲里典和専務取締役工場長らが製糖期間中の無事故無災害の安全を祈願した。操業期間は89日間で終了は来年3月下旬を予定している。
午前8時半ごろに集まった工場職員や市、県、JAおきなわ宮古地区本部、宮古地区トラック事業協同組合などの関係者は同工場内の拝所などで操業期間中の無事故無災害の安全を祈願した。
開始式では、仲里工場長や根路銘康文宮古島商工会議所会頭らが製糖操業を祝して鏡開きを行った。乾杯はJAおきなわ宮古地区本部の久志隆盛本部長、宮古地区トラック事業協同組合の砂川秀樹理事長が安全と高品質の操業を祈念した。
仲里工場長は「今期は生育旺盛期に適量の雨量があったおかげで生育を後押して全体の生産量を押し上げている。品質は青葉に活力があり、登熟期に入り成熟が進んでいくので糖度の上昇が期待される。気象条件に恵まれ、生産農家の病害虫対策や肥培管理の努力で質量ともに豊作型と見ているので農家の所得向上は期待できる」とあいさつ。
その上で「丹精込めて作ったサトウキビに感謝し、より多くの砂糖を生産して緊張感を持って無事故無災害の効率よい操業を展開していきたい」と述べた。
座喜味一幸市長(代読・石川博幸農林水産部長)は、豊作の年に期待を寄せて「関係機関と連携を図りながら土地改良事業等の生産基盤整備をはじめ生産農家への各種支援を通してさらなる増産に向けた支援を進めていきたい」と述べた。
県宮古農林水産振興センターの平安名盛正所長は「農家が安心して生産できるよう今後もほ場整備、かんがい排水事業を推進するとともに病害虫の防除指導、栽培技術の普及など各種事業に取り組んでいきたい」と述べた。
初日の原料搬入量は1206㌧。平均糖度は12・68度、最高は15・90度、最低は8・60度。甘蔗糖度の区分重量は13・0度以下が61・92%の746㌧、基準糖度帯(13・1度~14・3度)は32・31%の389㌧、14・4度以上は5・77%の69㌧となった。