無災害目指し合同パトロール スローガン呼称、意識向上 港湾労災防止協宮古支部 安全な新年へ作業確認
港湾労働災害防止協会沖縄総支部宮古支部(砂川勝義支部長)は4日、年末に貨物量が増加し、早朝や暗い時間帯に荷役作業が増えることから、労働災害を未然に防ぐ目的で平良港で年末港湾荷役合同パトロールを実施した。パトロールには宮古労働基準監督署の井上茂樹署長をはじめとする関係者が参加し、「今年もやります!基本作業の徹底 年末年始も無災害」をスローガンに行われた。
年末は貨物量が増え、特に早朝や夜間の作業が増加するため、危険要因の早期発見と対処が重要となる。同支部は毎年この時期にパトロールを実施し、労働災害の未然防止に努めており、「年末年始港湾災害強調期間」(16日から1月15日まで)の一環として行った。
砂川支部長は「作業環境の不安全と作業員の不安全行動が重なり、重大災害につながる傾向にある。安全総点検を行い、災害のない年末を迎えたい」と述べた。
また、重点目標として死亡・重篤災害に直結しやすい▽フォークリフトなど荷役機械による災害やコンテナ荷役の災害防止▽「はさまれ、巻き込み」「墜落、転落」「飛来、落下」による三代災害防止―を挙げた。
井上署長は「12月は労働災害が増える傾向にあるため、労働基準監督署としても関係者と協力し、災害の未然防止に努めたい」と述べ、関係機関間の連携の重要性を強調した。
参加者らは号令に合わせ全員でスローガンを指差し呼称し、パトロールに出発した。
平良港内では11月28日、会社員の男性が荷卸し作業中に積荷に指を挟まれて左手中指切断の罹災にあった。
沖縄労働局によると2023年に港湾荷役作業中の労働災害は宮古管内で1件(12月末累計)、22年は3件発生している。
パトロールは労働者の安全を守るために不可欠であり、年末の忙しい時期でも安全第一で作業を進めることが求められている。災害のない年末を終え、安全な新年を迎えることを目指している。