嘉数登氏が出馬表明 来年1月市長選 若者定住、子育て優先に 経済界など支援に決意
元副市長の嘉数登氏(61)が8日、旧TSUTAYA沖縄宮古島店で会見し、来年1月(12日告示、19日投開票)の第6回宮古島市長選挙への出馬を表明した。嘉数氏は34年間の県行政や副市長としての市行政の経験を生かし、経済界を含めた各種団体や市民らの声を受けて出馬を決意したと述べた。豊かで明るい宮古島市を創る市長の責務と9つの政策には▽未来を創る教育・子どもの貧困対策▽島の経済を支える農畜水産業の稼ぐ力を強化―などを掲げた。
会見には経済界、出身地の西城、市民ら支持者と臨んだ。嘉数氏は児童福祉、高齢者福祉、中小企業の振興、離島振興を含む県全体の振興計画などの県行政や副市長としての市行政の経験を強調した。
市行政では「結婚しても住む家がなく、それぞれの実家でばらばらに生活している。児童館や保育園など子どもを安心して預ける施設が近隣にない。住居や子どもの教育など将来のことを考えると島を出ることも考えているという声を聞いた」と述べ、その解決に若者の定住促進、子育てできる環境整備を優先して取り組んでいく考えを示した。
9つの政策は、▽市民の「命」と「暮らし」を守る▽持続可能な観光振興と市民生活への還元・調和▽地域経済をリードする産業の成長と市民所得向上▽地域で受け入れる障がい者福祉の充実▽新しい時代に対応する行財政改革―などを掲げた。具体的な中身については後日説明するとのこと。
これまでさまざまな行政分野で携わったなかで実感したことについては「リーダーが変われば行政が変わる。地域のリーダーが変われば街が変わる」と話し、「経済界などや市民と意見交換する機会があったが、課題解決に向けての協力がよりよい市政運営につながる」と述べた。
また「行政実務経験や国、県、他市町村、民間企業との人的ネットワークを最大限に活かして市民がここに住みたい・働きたい・戻ってきたい・子育てしたい、ここを誇りに思うような宮古島市を目指していきたい」との考えも示した。
選挙には保守系無所属で挑む考えで「市民はいろんな考え方を持っているので、より多くの市民の共感や支持を頂きながら臨んでいきたい」と述べた。
神里清春後援会長は「これまで副市長として住民の課題も知り尽くしているので市発展、福祉向上に取り組んでくれる。後援会は市長誕生のために頑張っていきたい」と述べた。