7期目の当選を決めて、ダルマの目入れを行う西銘氏

厳しい選挙「勝ち抜いた」 西銘さん経済好循環に決意 初心に帰り政治不信払拭へ

 【那覇支局】27日午後11時13分ごろ、西銘恒三郎さんの当選確実がテレビで伝えられると南風原町の選対事務所は大きな歓声に包まれた。西銘さんは自民党の「裏金」問題を念頭に「沖縄でも自民党が国民に政治不信を与えた。厳しい状況で勝ち抜くことができた」と安堵の表情。「物価高を上回る賃上げと経済の好循環を実現する」と政策実現への決意を新たにした。
 万歳三唱後、西銘さんは自民党への逆風について、「ずっと街頭で『何かいつもと違う』と感じながらの選挙戦だった」と振り返った。報道陣の質問に答え、「自民党が政治不信を与えたことは心からお詫びしたい」と陳謝。「私が初当選した時のキャッチフレーズは『信頼の男』だった。初心に帰り、信頼を決して損なわないよう頑張る」と表情を引き締めた。
 経済政策については「県民の7割が中小、小規模企業で働いている。利益が出ないと賃上げできない。補助金を出して設備投資を促進する。あらゆる政策を総合的に勘案して、賃上げ好循環社会、物価高を上回る所得向上を訴えてきた」と述べた。
 争点の一つになった自衛隊の「南西シフト」に関しては、「まずは平和を守ることが国政の根幹。ロシア、北朝鮮、中国とバランスを取るため自由と基本的人権の価値観を共有する国と連携する」と強調した。
 自民党が議席を大幅に減らす見通しとなったことには「民主主義は国民の判断なので政権交代が起こることある。どういう状況になるにせよ、原点は県民の暮らしの向上。初心に帰ったつもりでしっかりと県民の声を届けていきたい」と前を向いた。
 公明党県本部の上原章代表は「大変厳しい選挙だったが、何としても勝ち抜く思いで一つになって戦いに臨んだ。西銘候補がこれまで取り組んできたこと、これから目指そうとしていることを一人ひとりが丁寧に伝えたことが勝利につながった。友党の公明党としても西銘氏と一緒に地域の発展のために頑張る」と声を張り上げた。
 島袋大選対本部長は「西銘氏には沖縄問題をしっかりやってもらう。応援していきたい」と語った。

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