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サシバ保護宣言を行う児童生徒ら =伊良部島小中学校

サシバ保護、地域に発信 生徒ら環境保全を誓う テーマ・ポスター、俳句表彰

 伊良部島小中学校(佐久本聡校長)は9日、2024年度「サシバ保護集会」を行った。児童・生徒会が中心となっての集会ではサシバの特徴や絶滅危惧種に分類、1972年には保護が必要な鳥に指定されたことなどの説明があった。現状を理解した児童生徒たちは「サシバが安心して休息できる伊良部島の環境保全に努めます」などとサシバ保護を宣言した。サシバ保護のテーマ部門、ポスター部門、サシバ俳句の表彰も行われた。
 同集会は、国際保護鳥であるサシバの保護意識を高め、サシバ保護を広く地域へ発信することなどを目的としている。毎年開催しており、児童生徒らがサシバが安心して休息できる伊良部島の環境保全について考える機会となっている。
 児童・生徒代表の川満祐さん(9年)は「伝統のサシバ保護活動を受け継ぎ毎年10月をサシバ保護月間として保護活動に取り組んでいる。昨年は1万2729羽が飛来した。今年は地震、大雨など自然災害が多くサシバの飛来が心配されるが、伊良部島へ飛来してきたサシバが安心して休息できる伊良部島の環境を守っていくために環境保全に真剣に取り組んでいきたい」とあいさつした。
 「サシバってどんな鳥」では雄や雌の特徴、越冬では「毎年5月から10月にかけて日本各地で雛(ひな)を育て、秋には3カ所(愛知県渥美半島、鹿児島県佐多岬、宮古島市伊良部島)に集まり、大きな群れとなって南の国に移動する」との説明があった。
 1981年5月、伊良部中学校が日本野鳥の会の「愛鳥モデル校」に指定されたことを受けてスタートしたサシバ保護活動も説明。今年も市、県、宮古野鳥の会とのサシバ合同パトロールやサシバ飛来調査などを行っている。
 サシバ保護宣言では▽島の宝であるサシバが絶滅のおそれのあることからサシバの保護を広く地域に発信する▽常に今できることは何かを考えることのできる児童生徒になるように努める―も誓った。
 塩川勝彦教頭は、地域に発信してサシバを守る保護活動で頑張る児童生徒たちを称え、これからの活動にも期待を込めた。
 表彰では、サシバ保護テーマ部門が与座翼さん(9年)、同ポスター部門が新里仁菜さん(8年)、サシバ俳句3・4年生の部で上原明日華さん(4年)、同5・6年生の部で粟国陽向さん(5年)が最優秀賞を受賞した。

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