タコスミート商品が評価 魚の血合いを有効活用 宮古総実生徒発表 課題研究、九州地区大会へ
宮古総合実業高校(千葉直史校長)は24日、2024年度食と環境科フードクリエイトコース課題研究中間報告会を行った。同コース3年生の生徒14人が3班に分かれ、それぞれのテーマで研究した成果を発表した結果、根間桜さんら6人が発表した「沖縄のソウルフードで低利用血合い有効活用~はいたーい!おさかなたこすみいとの開発~」が1位(最優秀賞)に輝いた。マグロ油漬け缶詰の製造で廃棄される血合い部分を有効活用したタコスミートの商品は評価を受け、11月1日に長崎県で開催される九州地区水産・海洋系生徒研究発表大会への出場を決めた。
同報告会は、これまでの課題研究の内容をまとめ中間報告を行うことで知識・技術や思考・判断・表現力を深めることなどを目的に実施。審査は同校や宮古島漁業協同組合、パラダイスプラン、浜口水産、県宮古農林水産振興センターの職員らが務めた。
1位に選ばれた商品は、マグロ油漬けの製造で廃棄されている血合い部分をタコライスの素として有効活用できるのではないかと考え「おさかなたこすみいと」の開発を決めたとのこと。
根間さんや平野智美さんらは、研究開始時にはパスタソースとタコスミートを試作し、試作アンケートの結果、好意的な意見が多かったタコスミートを作ったと説明。「スパイシーで美味しいタコライスにしてレタス、トマトを加えると味が薄くなると思うなどの意見を受け、調味料を通常レシピの5倍の分量に増やした結果、タコスミートの味がしっかり感じられた」と述べた。
成果としては「血合い(低利用部位)を使用した商品を作ることができた」と話し、「同じ味で大量に製造できるか」、「工程の効率化(骨、うろこのチェック、野菜の処理)」などを課題に挙げた。
根間さんは「リハーサルよりはスライドなども上手にできた。発表のスピードは緊張して練習よりは速かったが1位が取れて良かった」と話した。九州大会に向けては「今よりも改善し、いい発表して九州でも成績を残していきたい」と意欲を見せた。
2位(優秀賞)は、「まぐろ未利用部位の活用~おいしいご飯のお供、血合い味噌煮の開発~」が入り、11月4日に沖縄本島で行われる県青壮年女性漁業者交流大会に出場する。3位は「みんな大好き、おさかなハンバーグの開発~ソース作りと食感の改善を目指して~」となった。
審査は発表内容(計画的・持続的か、成果は役に立つか、地域への貢献など)と発表の仕方(スライドは見やすいか、理解しやすいかなど)で行われた。