産廃の自社処理を提案 トマス技術研究所 小型ごみ焼却炉を説明 「煙を出さない」など特徴
小型焼却炉メーカーのトマス技術研究所(本社・うるま市)が20日、宮古島商工会議所会議室で小型ごみ焼却炉「チリメーサー」の説明会を行った。同社は「宮古島で産廃業者の営業停止により産業廃棄物の処理に困っている」との声が多く寄せられていることを受けて自社処理方法を提案。同焼却炉は▽自動・手動運転▽低ダイオキシン類▽煙を出さない焼却炉▽公的機関への届出不要―などの特徴を説明した。宮古島では17台を販売しており、この日は久仲工建に設置した焼却炉の稼動状況の見学も行われた。
トマス技術研究所の小型ごみ焼却炉「チリメーサー」の6月時点の県内販売は160台、宮古島は17台だという。この日の説明会は、宮古島商工会議所の会員を中心とした事業者に呼び掛けて実施した。
宮古代理店となっている丸秀の中村伸管理次長があいさつし、販売や導入したあとのアフター対応、設置・稼動状況、産業廃棄物処理の困りごとの解決に詳しく説明すると述べた。
このあと同研究所営業部技術営業課の小幡浩さんが説明。主な特徴は煙を出さない焼却炉などと話し、処理能力は1時間あたり45㌔、炉内面積は0・49平方㍍で公的機関への届出不要と説明した。
燃やせるゴミは一般ゴミ、生ゴミ、廃プラスチック、木くず、廃タイヤ、海洋ゴミなどで、供給源は燃料が灯油、水道圧の水、電源は単相100ボルトと説明。自動操作方法やゴミの投入方法も説明した。
顧客の要望に合わせた廃タタミの焼却もできる「建築解体メーサー」、大き過ぎず小さ過ぎない機種「チリマーサーアグリ」なども紹介した。
久仲工建は1カ月余前に購入した。社員は「産廃業者の受け入れがストップし、沖縄本島に送っていたがコストがかかる。この焼却炉は届出の必要もなく、木材やビニール類など現場資材を処理しており助かっている」と話した。
参加した建築資材の販売会社は現在、木材や木のパレットなどを溜めている状況だという。「小分けにし、捨てられるものは別の産廃業者に持っていっている。値段も高騰しているので、聞いてみて自社で処理ができるのが良い。今後(購入へ)検討していきたい」と話した。