全特別会計決算を認定 市議会 農産物フェス(2種)開催 来夏、離島甲子園で交流を
市議会は10日、3つの常任委員会を開き、第6回市議会定例会に上程された議案の審査を行なった。各委員会では一般会計補正予算や条例改正、議決議案、宮古島市が運用する6つの特別会計(総額152億904万円余)の決算認定に加えて、4つの公営事業会計における2023年度決算に対する審査が行われた。委員会審査は、各議案に対して市担当部局への質疑を行った上で、討論・表決が行われ全議案が原案通り可決された。
12億円余を計上した一般会計補正は、総務財政委員会(下地茜委員長)で歳入審査が一括で行われ、歳出については各項目の担当委員会で審査がされた。
経済工務委員会(狩俣勝成委員長)では、一般会計補正で計上された農産物フェスへの補助金について、市が「地元野菜のPRと販売促進に向けて『軽トラック市』(12月末ごろ)、『かぼちゃの日キャンペーン』(2月11日、あたらす市場)の補助金として企業版ふるさと納税を財源として100万円余を計上」と説明した。
文教社会委員会(池城健委員長)では、全国離島交流中学生野球大会(通称離島甲子園)の開催への質問に対し、市が「来年8月に25チームの参加で大会を実施し、選手や関係者等で約1千人の来島を見込んでいる」とし、「今後、庁舎横断的な準備室を設置して開催に向けた取り組みを本格化させる」と話した。質疑後の一般会計補正に対する各委員会の表決は、全て原案可決となった。
また、6つの特別会計に対する決算審査も各担当委員会で行われ、総財委では歳入歳出8千万円余の再生可能エネルギー運営事業特別会計が審査され、市が「電気自動車購入に対する国の補助に上乗せして市独自で33台に補助、V2H(エコカーなどの車両バッテリーに貯めた電力を自宅などで使用するための変換機器)4台分の購入補助を行った」と実績を解説し、「2030年のエコカー1万3千台導入に向けて、今後も継続的に補助を続ける」とした。
経工委では、土地区画整理事業特別会計と港湾事業特別会計を審査。港湾特会で予算のほぼ全額が繰り越された工事費について、市が「同工事は国直轄事業の平良港漲水地区埋立に伴う工事で、国の工事遅延に伴い、事業が繰越となった」と説明。
文社委では、高齢化社会の到来で会計規模が膨らみ続ける国民健康保険事業特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計が審査され、後期高齢者の増加について市から「23年3月からの1年半で265名増え、24年9月時点での後期高齢者は6千858人となっている」と説明を受けた。
委員会表決の結果、6つの特会決算は全て原案通り認定されたほか、水道、下水道、農業集落排水、漁業集落排水事業の4公営企業会計決算も認定となった。