分裂か一本化か オール沖縄衆院4区 きょう選考会議

 「ご覧のようにれいわ新選組さん欠席です」と29日に開かれた玉城デニー知事を支える政治勢力「オール沖縄」の政党や代表者が衆院沖縄4区の候補者選考会議終了後の記者団への内容説明で座長の照屋大河県議は冒頭の発言を行い、オール沖縄とれいわの決裂を印象付けた。きょう1日に開催される選考会議にれいわが出席しなければ、分裂は決定的となる。山本太郎代表は30日の記者会見で2つの問題がクリアにならなければ参加することは「ない」と明言しているため、れいわの動向が注視される。
 れいわは選考会議への参加の条件として①候補者の1人である立民の金城徹氏に収支報告書に関するヒアリングの実施②選考委員だけの多数決で候補者を決めない確約―の2点を求めている。山本代表は「求める条件が満たされるまでは選考会を欠席するという方針以外はない。条件が満たされれば出席する」と話した。
 照屋座長は金城氏の収支報告書によるヒアリングの実施について①その他の候補者にも同様の調査を行わなければならないこと②指摘事項については当事者や公認した政党が対応しなければならない―との理由から立民に説明を求めるとともにヒアリングを行わないとした。選考会議に参加していた立民の要正悟県連幹事長は「県連に持ち帰る話になるが、説明をするべきなのか、するべきであればどういった形で説明するのかについては早急に議論する必要がある。1日には結論を出したい」と説明した。
 多数決で決定しないことの確約について照屋座長は、公開討論会や数度の議論の結果を踏まえ、選考委で決めるとしており、その方法には多数決も含まれるとの見解を示している。
 山本代表は「当たり前に求めてきたこと、ヒアリングされるべきことが蹴られること自体が選考会の公平性を担保できない恣意(しい)的な運用で立民の金城氏を候補者にするという出来レースの下に進められている選考会である以外は成立しない。今までの日本の政治の悪い部分を煮詰めたようなやり方だ」と語気を強めた。
 照屋座長は「一本化に向けた議論は尽くしていきたいが、そんなに時間は費やせないという認識を持っている」と述べるなど、9月に予定されている自民党総裁選終了直後の衆院解散も噂されているだけに、時間がないと状況もあって、選考を進めたい選考委の思惑も透ける。分裂なのか一本化できるのか「オール沖縄」が正念場を迎えている。
(那覇支局長・比嘉佑介)

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